心身のSOSに気づいたら、気持ちや視点をずらしてみよう
加治 ちなみに、先生はどのようにSOSを察知して、自分を引き上げるんですか?
小林 コロナの感染拡大が大変だった頃、2020年の6月かな。その日は快晴で朝、早く起きて散歩をしていたら、すごいきれいな青空が広がっていたんです。でも、まったくきれいだと思えなかった。
加治 美しいものを見ても、何も感じなくなってしまっていたんですね。
小林 そのとき、これはかなりまずいと思ったんです。そこで、何をしたかというと、その時から写真を撮り始めたんです。道端の花や青空など、スマホで1日1枚、気になるものをとってインスタにアップすることを続けています。
※小林先生のInstagramより
加治 きれいな写真は先生のインスタでよく拝見しています。
小林 何が目的かというと、フォーカスを変えるためです。気持ちや視点をずらす。コロナの世界から少し抜け出して、一瞬でも自分の世界をつくることで、気持ちを安定させることができる。普段とはまったく違うこと、やっていないことをやるのがポイントですね。
加治 本人が心地よく感じることなら、なんでもいいんですよね。
<取材・文/鈴木靖子 撮影/鈴木大喜>