横浜流星の魅力は“繊細さ“にある!映画『嘘喰い』『新聞記者』etcから読み解く
佐野勇斗との「バディ感」も見所
頑なに譲らなかった原作へのリスペクト
ジャパンプレミアでの舞台挨拶で、横浜流星が「頑なに譲らなかった」と告白したことがある。それは、「ハーモニカを吹くシーン」が当初の撮影の予定にあったのだが、「斑目貘の持ち物は『カリカリ梅』だけ」「絶対吹きません」と、横浜流星は断固として反対したのだという。それは「カリカリ梅は原作をリスペクトするうえでいちばん大事。ここにハーモニカが入ってくるとカリカリ梅の強さがなくなってしまう」ことが理由だったそうだ。
「カリカリ梅」は主人公の好物というだけでなく、劇中でもとある重要なシーンで登場する、「親しみやすさの裏に隠された智略」を示す重要なアイテムだ。原作でも印象的だったそのカリカリ梅のシーンのために、余計とも言えるオリジナル要素を、断固として反対した横浜流星の判断も賞賛に値する。
製作者の意向に反対するということは、現場で「面倒な俳優」として敬遠される理由にもなりかねないが、横浜流星はそのリスクを顧みずに、原作の要素を大切にしたのだから。また、彼はウィッグを使わず、実際に髪を銀髪に染めたという。そのような「本気」が役に挑む姿勢から伝わることも、また嬉しいのだ。
【公開情報】
『嘘喰い』は2月11日より全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画
©迫稔雄/集英社 ©2022 映画「嘘喰い」製作委員会
『嘘喰い』は2月11日より全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース映画
©迫稔雄/集英社 ©2022 映画「嘘喰い」製作委員会


