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小学生「マーガリンは毒だから食べません」問題が物議。食育で悩み過ぎないため3か条

 食育、何をすべきなのか?
マーガリン

※画像はイメージです(以下、同じ)

 いつの時代も「食の安全性」に関わる問題が、社会的に大きな関心を集めることがあります。皆さんは、つい先日にTwitter上で話題となった「マーガリンは毒」問題を知っていますか?

給食時「マーガリンは毒なので食べない」と申し出た児童

 きっかけは、2022年2月28日に投稿された、ある小学校の先生のツイートでした。給食時に児童の一人が「今日の給食に出てくるマーガリンは毒なので食べません」と申し出てきたそう。  その先生は「嫌いな食べ物を無理矢理に食べさせる指導はもともとしていない」とし、児童はマーガリンを食べなかったそうですが、他の児童はその言葉に動揺していたといいます。ツイートは「僕は学校給食の高い安全性を信用している」「食に関する指導の主戦場は家庭だ」と締めくくられていました。  この投稿を受けて、「考えるきっかけを作ってくれた生徒に私は賛辞を贈りたい」や「家庭教育が大事」などさまざまな返信(リプライ)が寄せられ、一部メディアでも取り上げられました。  この話題、ネットニュースなどで目にした人は少なくないかもしれません。そしてその中の多くの人々が不安、心配、不快に近い感情を抱いたかもしれません。さあこの問題、どう解釈すれば、すっきりするのでしょうか?  ここでの目的は、問題の解決ではありません。家庭において日々の「子どもの食事のあり方」に悩みながらも奮闘されている大人の方々(本当にお疲れ様です!)が、少しでもラクになるようなお話ができればと考えました。家庭における「食育」について、むやみに悩み過ぎないために「心に持っておくべき3か条」を整理してみました。

その1:家庭で責任をかかえ過ぎないこと

食事 まずはじめに、きっかけのつぶやきにあった「食に関する指導の主戦場は家庭だ」という点について。これ、本当にそうなのでしょうか? 正解は一つではないことが大前提になりますが、“主戦場”という表現にはプレッシャーや脅威が伴います。マーガリンが本当に毒なのか? 食育は家庭でやるべきなのか? という問題とは別に、「そもそも食育って、戦いなのか?」という疑問が湧き上がるのです。  食育というワードを“教育”や“勉強”に差し替えてみた場合、「成功」や「正解」のために必要なファクターが本当に“戦い”なのか、私は疑問です。正しい情報や知識を得るために「闘争心」は必要なのでしょうか?  子どもの食事について行き詰まり、悩んでしまったとしたら、まずは、ご自身の悩んでいる姿勢をほめてあげるべきだと思います。そして、一人で抱え込まずに、ヒトや社会に頼ってよいことであるという認識を持つほうが健全です。これを責任転嫁という人はいないはずです。  食育の基本は、子どもたちの食事をコーディネートする大人が「食を楽しめること」。「精神的に余裕を持って判断、情報収集、実践ができること」だと思います。今回のマーガリンについては、冷静な環境で子どもと一緒に正しい情報を調べてみたり、学校などに質問をしてみて良いと思います。
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「食育」で悩み過ぎないための3か条、その2は?
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