頭皮の悪いニオイだけでなく、かゆみやフケも含む多くのトラブルは、洗髪方法を見直すことで解決しますが、それでも解決しない場合には、身体の内側に原因が潜んでいる場合もあります。
女性の場合、どうしても避けて通れないのが女性ホルモンの影響です。
たかがホルモンと思うかもしれませんが、甘く見ないほうが良いです。筆者は「メノポーズカウンセラー」といって、女性ホルモンや更年期に関する資格も持っているのですが、女性の美と健康は「女性ホルモンに支配されている」といっても過言ではないくらい、大きな影響力を持っています。
悪い生活習慣やストレスの影響でホルモンバランスが乱れてしまったり、そうではなくても50歳前後に訪れる更年期には卵巣機能が低下して女性ホルモンの分泌が急激に減少したりします。
更年期というと、45~55歳くらいに経験することが多いのですが、早い人では30代後半に卵巣機能が低下することもあります。すると、それまで皮脂分泌や発汗をおさえていた女性ホルモンが減ることによって、皮脂や汗が増えてくるケースもあり、頭皮のニオイに悩まされることもあるのです。
こういったケースの対処法としても、まずは正しい洗髪方法を身につけることが大切です。皮脂の分泌量は変わっていきますので、洗髪頻度は時折見直したり、皮脂の状態に合わせて考えるとよいですね。

運動は七転び八起きで取り組んでいます
次に、身体の内側から整えるという意味では、ありきたりですが食事・運動・睡眠の3本柱に真面目に向き合うことです。
30代から40代の女性にとって、来たる更年期に備えるという意味でも、今のうちに良い生活習慣を身につけておくことは、一生涯の宝になると思います。
とはいえ、「食事・運動・睡眠」なんてつまらないことを言われると、右から左へ受け流したくなりますよね。筆者も今年40歳の節目を迎えるので、この難題にしぶしぶ取り組んでいます。
まず手軽にできることとして、食生活では抗酸化食品を意識して摂ることをおすすめします。皮脂の酸化が原因の一つと言いましたが、その「酸化」に対抗するのが「抗酸化」というわけです。具体的には、かぼちゃや人参などの緑黄色野菜や、ビタミンCやEを含むフルーツやアーモンドなどを摂るといいですね。
いろいろと対策をご紹介しましたが、頭皮のニオイ対策は、そのまま美髪対策や薄毛・抜け毛対策にもなります。髪との付き合いは一生ですから、この機会にぜひ向き合ってみてくださいね。
<文・写真/毛髪診断士 元井里奈>