ブツブツ感がなくなったら、おいしそうなパイに見えてきた!?

パールチョコをすべて取り除いてみました
さあ、これはいかがしょうか?チョコの粒々をすべて取ってみました。この状態で気持ち悪いと感じる人はあまりいないのではないでしょうか!?
つまり食べ物全体として見たときに、第一印象として食べ物以外を想起させてしまい、それがグロテスクな存在であればあるほど気持ち悪いという感情を芽生えさせるリスクが高まるのだと思います。

「クッキー&クリームドーナツ」と「チョコレートチャンククッキー」。チョコやクッキーが自然に散りばめられているので、気持ち悪くはありませんよね? どちらもとってもおいしそうです
また、ボツボツブツブツ感についても100%悪ではなく、例えばチョコチップやトッピングが自然なバランスで散りばめられていればまったく問題は起こらないと思います。
大切なのは、おいしさ以上に「不快感をもたらさないこと」
TwitterやInstagramでのSNS発信が力を持つ時代において、食べ物についての個人的な感想を投稿することは、基本的に自然であり自由な言動です。
つまり消費者ひとりひとりの感覚は基本的には正直であり、すぐにコメントが発信できる環境ですから、今回のスタバのパイのように、作り手の意図や期待とは別次元で負イメージの連鎖が広がらないよう、第一印象を含むビジュアル面での検討は慎重に行われるべきでしょう。
つまり、おいしい・まずいの前に、「感じが良いか?(心地が良いか?)」や「不快感を生まないか?」の視点が大切であるということです。
そして今回の騒動は、スタバへの愛情や期待が大きいがゆえに生まれたことかもしれませんよね。くれぐれも本件がスタバにとってよりよい商品づくりにつながりますように……!
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<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>