アラフィフの私も、本書を読んで生活を一新してみようと一念発起。決意は容易でも、難しいのはモチベーションの保ち方ですよね。本書が3つのコツを伝授してくれました。

(撮影:林ひろし)
①一番お金を遣っていたことをやめる
食費、ファッション費、通信費、等々。一度棚卸をしてみましょう。たとえばファッション、年齢を重ねれば似合う服も変わり、着ない服も出てきます。健康のために入会したジムもたいして通わなかったり。確認していくと、お金をかけなくてもできることに気づくはず。
②リバウンドが来ないようにズボラ節約にする
日々の水道代や電気代、日用品をこまめに節約するのも大切ですが、やりすぎるとストレスに。ダイエット然り、節約然り、ストレスによってリバウンドが起こっては元の木阿弥。適度にズボラに、が節約を定着させる有効手段です。
③ポイ活&賞味期限切れショップを活用する
ポイント2倍デイ、1.5倍デイ、お店によってお得さも様々ですが、うまく使い分ければあれもこれもポイントで賄えてしまうかも。最近は賞味期限切れの食品を売るお店も増えましたよね。乾物や缶詰、ドリンクなど、賢く購入すれば食費もグッと押さえられます。
私も最近、お気に入りだった服を大量に処分しました。すると自分が求めているファッションやアイテムが見えてくるんですね。30代で似合っていた服が50代で似合うはずもなく(笑)、生き方をも見なおした瞬間でした。
ポイ活は、ゆるくやっても意外にたまります。私も欲張らず、よく利用するお店を絞ってポイ活に励んでいます。

「少ない年金で暮らしている多くの方が、『自分はダメだ』と自分を貶め、気力をなくしているといいます」と本書。インターネットやテレビで連日ささやかれるように、今は厳しい時代で、「節約は多くの人がやらなくてはならない日々の行いになっています」。ダメな人などひとりもいませんし、節約は決して恥ずかしいことではありません。他人軸ではなく、自分軸で物事を考え、ジャッジしていく、それが自ずと節約生活につながり、かろやかな人生をひらいていくのではないでしょうか。
表紙を彩る紫苑さんの笑顔が、お金では得られない豊かさを物語っています。
<文/森美樹>
森美樹
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『
主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『
母親病』(新潮社)、『
神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。
X:@morimikixxx