カラオケで急に吐き気をもよおす夫、その後まさかの出来事が!
義父の今際の際にも、また夫に異変が
「2度目の不思議な体験は、高齢の義父の今際の際でした。もう長くはないと言われていた義父のお見舞いのために帰省したのですが、もう意識がなく、意思疎通が難しい状態だったのです。けれど帰宅前日、せっかく来たからともう一度、夫だけ面会に行ったのです。すると、義父はウソのように意識がハッキリしていて会話ができたとのこと。夫はとても喜んでいました」
義父と話もでき、翌日飛行機で帰宅する予定だったそう。ですが、帰宅する日の朝、また夫に異変が起こります。
「前日まで元気だった夫が、帰る日の当日、吐き気でのたうち回っているので驚きました。脂汗をかいて、顔色は真っ青。悪いものを食べたわけでもないし、なぜだか分からないと言いながら、なんとか帰路につきました。そして帰宅した翌日、『義父が亡くなった』と連絡がありました」
水野さん一家は、慌ててまた義父の元へ行くことに。
「そんな気もする」と夫も納得
「このときに、夫の不可解な症状が、息子の出産のときと同じだったことに気づいたんです。おそらく夫は、大事な人の生死に関わるときには、虫の知らせのようなものを受け取る体質なのだと思います」
目に見えないものを信じない夫にそのことを伝えてみると、さすがに「そう言われてみれば、そんな気もする」と呟いたそうです。そんな不思議な体質の夫を持つ水野さんですが、ひとつ気がかりがあるそう。
「大事な人の生死に関わるときに具合が悪くなる夫ですが、もしわたしが生死を彷徨うとき、同じ症状が出るのかなぁ?と疑問です。いつも通りに元気だったら、ちょっとショックな気がしますね」
水野さんが夫の「大切な人」かどうかは、夫の具合で分かってしまいそうです。
―シリーズ「怪談・ゾッとする話/不思議な話」―
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<文/塩辛いか乃 イラスト/zzz(ズズズ)@zzz_illust>塩辛いか乃
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako
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