Vol.22-1 サブカル夫が妻と離婚した悲しすぎる理由。“理想的な文化系夫婦”だったのに
妻の「誤爆」
「ミュージアムショップで待ってるね」
朝、美代さんはひとりで行くと言って家を出た。誤爆の香りがする。怪しんだ山野辺さんだったが、帰宅後、平静を装って美代さんに聞いてみた。すると、展示会場でたまたま学生時代の先輩に会ったので一緒に見ていたという説明。
「その先輩の名前も教えてくれたので、念のためTwitterで検索したら、その人、何ヶ月も前に地方に移住していました(笑)」
当然ながら、山野辺さんは美代さんの浮気を疑った。やがて運命の日が訪れる。
妻と一緒に歩く謎の男
稲田豊史
編集者/ライター。1974年生まれ。映画配給会社、出版社を経て2013年よりフリーランス。著書に『映画を早送りで観る人たち』(光文社新書)、『オトメゴコロスタディーズ』(サイゾー)『ぼくたちの離婚』(角川新書)、コミック『ぼくたちの離婚1~2』(漫画:雨群、集英社)(漫画:雨群、集英社)、『ドラがたり のび太系男子と藤子・F・不二雄の時代』(PLANETS)、『セーラームーン世代の社会論』(すばる舎リンケージ)がある。【WEB】inadatoyoshi.com 【Twitter】@Yutaka_Kasuga


