――加害者は私たちの想像が及ばない感覚を持っているということですね。
今西「そして、彼らは犯行に至るまで異常なほどの執着心を持っています。警察に聞いた話では、小児性加害者がターゲットになる子どもを探すために子ども用のリュックや水筒を持ち『父親に擬態』することもあるようです。父親に擬態し、デパートのキッズスペースや公園などに行き、そこで遊んでいる子どもの父親のフリをして、ターゲットとなる子どもを物色するそうです」

――性被害から子どもを守るために、SNSで気をつけるべきことがあれば教えてください。
今西「子どもの顔写真や裸の写真、水着姿をSNSにUPするのは絶対にNGですが、SNSへの投稿に関して気をつけてほしいのは『小児性愛者が興奮する画像をあげない』ことではなく『
子どもが性被害に直結しないようにする』という点です。なぜなら、投稿した子どもの写真のどこで小児性愛者が興奮しスイッチが入るかはわからないからです。顔を隠したり服を着ていても体に反応する加害者はいます。加害者の執着は我々の想像以上で、一度スイッチが入るとその子の服装まで覚えてしまうほど執念深くなります」
――顔を隠しているから大丈夫という問題ではないのですね。
今西「写真に写っている風景から住んでいる地域を見つけ、よく行く場所や〇時にどこにいるなどの生活習慣を特定します。
子どもの顔を隠しているから本人まで辿り着かないと思うかもしれませんが、加害者はSNSの投稿から親の顔や情報を見つけます。親の顔を特定して見つけ出した後で親の近くにいる子どもを探し出すんです。SNSに子どもの写真や情報をあげることは、加害者にエサをあげているようなものなのです」