木下優樹菜のADHD告白に医師が指摘「脳波でわかるわけない」正しい病院選びとは
発達障害の人に一番必要なのは「困りごとの解決」
発達障害の人は「遅刻癖がある」「マルチタスクが苦手」「集中力が続かない」など、生活や仕事が困難となるようなさまざまな“困りごと”を感じている人がほとんどです。
そのため五十嵐先生は「発達障害の治療では困りごとを解決することが一番重要」と話します。
「発達障害傾向のある人は、日常生活の中でさまざまな“困りごと”があって、それを解決したくてクリニックに行きます。診断がゴールではなく、困りごとを解決するために、診断をするのです。それから回数を重ね、解決策をじっくりと考えていきます。
発達障害の人たちは小さい頃から困りごとを抱えていて、周りから『普通にやりなさい』と言われてもその『普通』が分からない。必要に応じて薬物治療も行いますが、困りごとについて医師が謎解きをするのが、治療でもっとも重要なことだと思います」
しかし、困りごとの解決までしっかりと付き合ってくれる病院や医師を見つけるのはなかなか難しいといいます。
「サイトや口コミを見ただけで判断するのは難しいと思います。何度も通ってみて失敗だなと思うこともあるでしょう。『これがそろっていたら最良の医療機関です』とは言えるようなチェック項目は残念ながら、ないのです。
ただ、一番大切なのは、じっくりと話を聞いた上で診断してくれ、困りごとの相談にも親身になってのってくれること。大きなクリニックだと、医師が何人もいて、行くたびに違う医師にあたることがあります。カルテはあっても、すべてのやりとりが記入されているわけではないので、前回と症状が変化しているかどうかわかりづらい。できれば1人の医師が熱心に経過を追ってくれるようなクリニックがいいと思います」
短時間で収益を得られる診療内容
姫野桂
フリーライター。1987年生まれ。著書に『発達障害グレーゾーン』、『私たちは生きづらさを抱えている』、『「生きづらさ」解消ライフハック』がある。Twitter:@himeno_kei


