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小学生が脂肪肝や高血圧に!コロナ禍で“子どもの老化”が深刻に

近視、脂肪肝、運動器障害。高齢者の症状を羅列しているように見えるが、実は近年、子どもにも見られる症状だという。なぜ、子どもに“老化”現象が? その背景には大きく2つの要因があった。

骨折しやすい子や近視、脂肪肝の子どもも急増!?

子どもを襲う老化

写真はイメージです(以下同じ)

「ここ3か月で怪我した子の半数以上が骨折。骨折が多すぎてビックリしています」 こう話すのは都内の小学校教師。ようやくコロナ前の“日常”を取り戻せたかと思ったら、子どもたちの体には異変が生じていたというのだ。30代の保育士も次のように話す。 「コロナ自粛中に太り、一回り大きくなって登園してきた女の子が先日、何もないところで転んで剥離骨折しました」

ここ50年で骨折する子どもは2倍以上に

子どもを襲う老化

骨折する子がコロナを経て増加

今、“骨折しやすい”子どもが増えているのだ。なぜか? 全国ストップ・ザ・ロコモ協議会理事長で、林整形外科院長の林承弘医師が話す。 「ロコモ(ロコモティブシンドローム)と呼ばれる運動器障害は関節痛や歩行障害を引き起こし、最悪の場合は要介護状態になるため、高齢者によく見られるものです。ところが生活環境の変化に伴い、10年ほど前から“子どもロコモ”も増えてきた。 埼玉県が行った調査では4割の子どもに兆候が見られました。コロナ禍でその数はさらに増加。子どもロコモは転びやすく、骨折しやすい特徴があり、実際ここ50年で骨折する子どもは2倍以上に増えています」 子どもを襲う老化その実態は、さながら「子どもの老化」だ。林医師が最近診た患者のなかには、腰痛持ちの5歳児もいたという。 「毎日何時間もスマホを凝視していたせいで、猫背で顎が前に突き出た姿勢になっていました。姿勢の悪さが、子どもロコモの大きな要因です」 毎日1時間の運動が理想的だが、骨盤を立てた正しい姿勢を教えるだけでも子どもロコモ改善に繋がるという。すぐにでも実践したいところだが……子どもの老化は別の症状として表れることもある。
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視力1.0以下の中学生は6割に達している
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