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「小学校入学前に眼科に連れていったら視力は0.1未満。今、息子は瓶底のようなメガネをかけて過ごしています」
こう話すのは小2の息子を持つ男性だ。幼い頃からスマホで遊ばせていたところ、みるみる視力が低下。6歳のときに強度近視の診断を受けた。
「医師からは『タブレット端末の使用を控えさせるように』と言われました。放置すると緑内障の危険性もあると」
視力低下だけではない。老眼と似た症状を訴える子どもも増えている。二本松眼科病医院の平松類医師が話す。
「通常、人は1分間に20回ぐらい瞬きをしますが、スマホを見るときは回数が4分の1に減ります。すると、ドライアイになり、近い距離で凝視しすぎてピント調節機能が衰える“スマホ老眼”になる子どもも増えているのです。
並行して近視が進む子どもも多い。文科省の統計でも裸眼視力1.0以下の子どもは年々着実に増え続けており、中学生では6割に達しています」

子どもの目に悪影響を及ぼしている“犯人”は明らかだ。
「本を読むときの目との距離は30cmですが、スマホは20cm。最も目から近い距離で、かつ長時間利用される傾向にあるため、目の負担が大きい」
子どもの目を守るには、「スマホ利用時は30分に一度、目を休ませ、一日2時間は外で遊ばせるのが理想」(平松医師)とか。ロコモ予防策同様、適度な運動は効果的なのだ。