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岩田剛典のガングロ姿に懐かさを感じる…NHK『一橋桐子の犯罪日記』での原点回帰が面白い

岩ちゃんの“現在地点”をひも解く

 ガングロから色白へ、という久遠のビジュアルイメージの変化が、そのまま現実の岩田剛典のビジュアルイメージの変遷を物語っているわけだが、これは彼のリスタートをも意味している。  一周回って、一皮むけ、シンプルな演技の軸からぶれることがなくなった俳優としての岩ちゃんが、今度は、本格始動するソロ活動を視野に入れる。 『The Chocolate Box』に収録されている「Keep It Up」のトラックタイトルを日本語訳すると、「その調子!」。この掛け声は、作詞を手掛けた自分に対する鼓舞でありながら、これまで一緒に並走してきたすべてのファンに向けられ、アーティストとファンとがお互いに励まし合う図式が、とてもシンプルに浮かび上がる。  それはまた先行シングル「Ready?」のダンサブルなバックトラックの疾走感に受け継がれながら、先へ先へ、止まれないよ?  そんなふうにアーティストとしての岩ちゃんの音像世界をなぞってみると、久遠というキャラクターの捉えどころのない魅力も、あるいはまた彼がただガングロに肌を染めたわけではないこともわかってくる気がする。  そしてさらに、その先へ。今、岩田剛典を理解する上で、もっともアクチュアルなのが久遠樹であり、この役をみつめることで、岩ちゃんの“現在地点”がひも解かれる。 <文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修 俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
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