高杉真宙が明かす、理想の家族像「助け合いながら、でも失礼のないように」
映画・ドラマ・舞台、そしてバラエティー番組と幅広く活躍中の高杉真宙さんが、現在公開中の映画『いつか、いつも‥‥‥いつまでも。』で主人公の医師・市川俊英役を好演しています。
俊英の前に現れたのは、かつて一目惚れをした女性とそっくりな亜子(関水渚)。図らずも一つ屋根の下で暮らすこととなるが、胸ときめくも束の間、自由奔放でこじらせ女子な亜子に振り回される日々。しかし彼女の素顔を知っていくにつれ、淡々と生きていた彼の何かが変わっていく……。
高杉さんは、2009年に俳優活動をスタート。映画『カルテット!』(’11)で初主演を飾り、2013年の特撮ドラマ『仮面ライダー鎧武/ガイム』で注目を集め、最近でもNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』、フジテレビ系ドラマ『PICU 小児集中治療室』など注目作への出演が続く人気俳優です。
これまでの約10年、そしてこれからの10年についても話を聞きました。
――今回の作品は恋愛や家族、人と人とがつながることなど、いくつものテーマがありましたが、ご自身ではどういう映画だと受け止めましたか?
高杉真宙(以下、高杉):「自由に生きていい」と思わせてくれる作品だと感じました。僕が演じる俊英も亜子(関水渚)も自由な人なのですが、どこかちゃんと後悔するし、繊細ゆえに悩み、立ち止まってしまうこともある。
でも、それがいいのかどうかはわからないですし、良くしていくのも悪くしてしまうのも本人たち次第なんですよね。すべては自分次第なので「人は自由でいい」という感じがしました。
――もともと、高杉さん自身にもそういう願望があるのでしょうか?
高杉:二人の気持ちはわからないでもないですが、現実的には難しい部分はたくさんありますよね。でも、この映画ではふたりのキャラクターだからこそ伝わるものがあると思うので、もう少しふたりの人生をみていたいなと感じてもらえたらいいなと思いますね。
――演じた俊英とご自身が似ていたり、重なるところはありましたか?
高杉:頑固なところや、人付き合いにおいて不器用なところは、似ていると思いました。
――そっけない態度を最初は取っていますが、実は誠実な優しさが隠れている不器用な若者という、グラデーションのようなお芝居は難しかったのでは?
高杉:俊英の場合、僕自身でできることは少なかったと思います。まわりの発信を受け止めて動くことが多いキャラクターだったのですが、ほどなくして亜子ちゃんに出会うので、引き出してもらうんですよね。むしろ引き出す側である亜子ちゃんを演じた関水さんのほうが大変だったかなと思います(笑)。
「自由に生きていい」と思わせてくれる作品
役柄と似ているのは「頑固なところ、不器用なところ」

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