自然をインスピレーション源にしたジュエリーブランド
――ジュエリーブランドはどのようなブランドですか?
古賀「『Crush Wednesday』は、“地球がデザイナー”というコンセプトのジュエリーブランドで、自然が長い時間をかけて作り上げた偶然の美しさや、石の表情をそのまま残すことにこだわっています。それぞれの石の表情が違うように、“
石ころも人間も未完成だからこそ魅力的”というメッセージを込めました。実際に自分で川に行きデザインの元となる石を厳選するところから始め、アクセサリーにしています。石を最後に川に返還することもこだわりの1つです」
――ブランドを立ち上げる際に苦労したことはありましたか?
古賀「実は、最初に起業を決意してから実際に会社を立ち上げるまでに2年もかかってしまいました。私はアパレルやデザインの経験もないので、0から形にしていくことが大変でした。
生産工場を自ら探すところから始め、最初は中国で製造する予定でしたが、コロナの影響で何月に完成するか予測が不可能な状況になりました。しばらくただひたすら待っている状況になってしまい、待つことが苦手な私は先にジュエリーブランドを立ち上げることにしたんです。
すぐにジュエリー工場何社かに直接商談しに行き、口頭で説明すればいいだろうと手ぶらで訪問したら、今まで聞いたこともないような難しい話をする人ばかりで『無理かな…』と思う瞬間が何度もありました。今依頼している工場は感覚タイプの私を受け入れてくれる方で、デザインをどうするかという話になった時に、川で拾った石を工場に持って行っても快く引き受けてくれたんです。
『経験や知識がなければ就きたい仕事に就けない』という固定概念を壊したいという思いで自分の実現したい目標に向かって、当初はとにかく必死でした」