――「夫公認彼氏」を周囲に理解してもらうためにしたことはありますか?
みか:私は周りに理解をしてもらうために何かしたことは特になかったと思います。それよりも自分の目の前のことに必死でした。
ブログでセックスレスや「夫公認彼氏」について発信したのは、周りの理解を得たいというより、「誰かの役に立ったらいいな」と思って始めたことでした。私自身が、他の方が内面に向き合って書いた文章に共感した経験があったので、私の体験も誰かの参考になるかもしれないと思ったんです。

――読者の反応はいかがでしたか?
みか:この本の形になってから沢山の反響があって、「こんな風に悩んでいたのは私だけじゃなかったんだ」と思いました。セックスレスに限らず「母親らしく振舞わなくてはいけない」という思い込みを持っていたという方も結構いました。
例えば、私は「結婚している人はサブカル漫画なんて読まない」と思って、愛読していた岡崎京子さんの漫画を捨てたりしたんです。それを読んで「私も捨てました」という人が何人もいることが分かったりしました。
「YouTubeだったら自分達の言葉で伝えられる」
――わかぴょんさんは、周囲の理解を得るためにしたことはありますか?
わかぴょん:周りに隠さないようにしていました。みかがブログやFacebookに「夫公認彼氏」のことを投稿するので、知り合いがそれを見て「わかぴょん大丈夫?」と心配するんです。それで「これは夫公認です」と発信し始めました。
みかが彼氏と一緒に幼稚園や小学校にお迎えに行ったり、時には彼氏に送迎をお願いすることもあったので「我々以外の大人が迎えに行きます」と周囲に伝えたりしていました。
徐々に発信しながら、みかと話し合って「YouTubeだったら自分達の言葉で伝えられるかな」と思って一昨年からYouTubeチャンネルを始めました。僕の場合は「周りに理解してほしい」という気持ちが心の奥底にあった気がします。
=======
本日夕方公開の後編では、「夫公認彼氏」から6年後、夫婦がお互いに心地いい状態を追求した結末についてお話を聞いてきます。
【漫画を最初から読む】⇒
漫画の1P目へ(画像をタップすると次のページに進みます)
【前回記事を読む】⇒
セックスレス解消に「夫公認の彼氏」を作った夫婦。夫が涙した“彼氏の言葉”とは? 2人を取材<前編>
【みか】
好奇心旺盛な40代2児の母。既存の枠にとらわれず、女優、ライバー、ライターなど、興味の湧いたものには実際にチャレンジしていく行動派。ヒプノセラピストとしても活動中。
【わかぴょん】
大蔵省、俳優、マネージャー、印刷会社の営業職を経て再び脱サラ。家族で自然遊びを紹介するYouTubeチャンネルと、みかと共に現在のありままの家族関係を発信する
YouTubeチャンネルを運営。
<漫画/ハラユキ 取材&文/都田ミツコ>
都田ミツコ
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。