――元々お二人の共通の知人だったAさんが「夫公認彼氏」になったことはどうでしたか?
みかさん(以下、みか):全く知らない人を連れてくるよりは、すでに信頼関係があるという点でよかったと思います。
わかぴょんさん(以下、わかぴょん):「夫公認彼氏」の入門編としては、知り合いからの方がやりやすいと思います(笑)。

――みかさんにとって「夫公認彼氏」はどんな存在だったのでしょうか?
みか:私がすごく閉ざしていたものを、開きにきてくれた人という感じでした。わかぴょんとは全く役割が違う人でしたね。
――「夫公認彼氏」ができたことで、みかさんにはどんな変化があったのでしょうか?
みか:体調を崩しがちだったのが
驚くほど元気になりました。あと、セックスレスだった時は自分のことをブスとして扱っていたのですが、彼氏ができたことでピアスをしてみたり、「可愛い」と言われる存在として行動できるようになりました。
セックスレスによって、夫は私の幸せを阻(はば)む敵のような存在になっていたんです。そこに彼氏が現れたことで、それを受け入れてサポートしてくれたわかぴょんのことを改めて好きになったというか、敵ではなくなったと感じました。
彼氏のおかげで夫婦のバランスが良くなったとその時は思いました。
――「夫公認彼氏」と夫との関係を両立させるために、気をつけたことはありますか?
みか:私の中では彼氏と夫の違いをつけていなかったので、気をつけたことは特にありません。もし彼氏に心を全て奪われたとしたら、それはその人とずっと一緒にいた方が幸せだということだと思います。
――例えば、「夫公認彼氏」とのデートのことは夫に話さないようにしたりはしなかったですか?
みか:むしろ全部話していました。「Aさんと喧嘩した」と言ったら、わかぴょんが「俺が仲裁に入るか」と言ったり(笑)。
わかぴょん:毎回デートの話を聞いて「Aさんかっこいいな〜」と言ったり、2人で盛り上がっていました(笑)。
――わかぴょんさんは、デートの話をどんな気持ちで聞いていたのでしょうか?
わかぴょん:「夫公認彼氏」ができたことでセックスレスの悩みから解放されたし、その上みかが僕と一緒にいてくれるのであれば
「もう何も問題ない」という思いでした。
妻から彼氏とのデートの話を聞くという体験がそれまでなかったので、後から思ったことですが「大きくなった娘が彼氏を連れてきた」みたいな感覚かもしれません。
みかへの愛情は、きょうだい愛というか、親友になったというか、あえて言葉をつけるとすればそういう愛情に変わっていったのだと思います。