――お二人は顔出しで「夫公認彼氏」について発信されていますが、批判されることに対して怖い気持ちはないのでしょうか?
みかさん(以下、みか):今も怖いです。
わかぴょんさん(以下、わかぴょん):僕も怖い気持ちはあります。ただ、自分が「これでいいのかな?」と不安な気持ちで発信すると、読者や視聴者からすごく突っ込まれるんです。でも楽しそうに発信すると誰も突っ込んでこない。「自信がない時に批判が来るんだな」ということが経験として分かるようになりました。

――みかさんは世間に発信することについて、どう思っていますか?
みか:女性が性的なことをしたいと思うことは恥ずかしい、という教育や文化が昔からあると思います。それが余計に苦しいと思うので、
私みたいに発信する人が増えたら皆が言いやすくなるんじゃないかなと思っています。もっと、色々な人が話しやすくなるといいなと思います。
どんなに良い人でも批判されることはあるので、批判されることは発信を止める理由にはならないと思っています。例えば、この本のレビューを読んでいても私に対して「逃げてばっかりいる」と書いている人もいれば、「全く逃げていないね」と書く人もいるんです。同じ本を読んで全く逆の感想を書く人がいるので、「
批判というより、それぞれの価値観を発表しているだけなんだな」と思うようになりました。
だから批判している人も、本当の意味で私に「死ね」と言っているのではないんだ、と分かるようになってきました。どう受け止めるかは自分次第なので、全部受け入れて傷付く必要はないと思っています。
「夫公認彼氏」否定する人、受け入れる人はどんなタイプ?
――「夫公認彼氏」に対して様々な反応があったと思います。否定する人、肯定する人、それぞれどんな特徴があると感じましたか?
みか:否定的な反応をする人は、自分の欲求に否定的だったり、「こうあるべき」が強い人が多い気がしました。例えば、私に対して「いい歳して……」と批判する人は、「何歳以上になったらこれはしてはいけない」と思っていたり、「その顔でよくやるね」と言う人は「一定以上の美人じゃないとこれはしてはいけない」と思っているのではないでしょうか。自分に対しての縛りが多い人ほど、他人を縛ろうとするのかなと思います。
わかぴょん:「夫は、妻は、こうあるべき」という固定観念が強い人は、否定的な反応をすることが多いと思います。その人達の価値観がひっくり返されるので、自分を否定されたように感じて「それは違うよ」と言いたくなるのかもしれません。
――逆に理解を示してくれる人はどんな方が多かったと思いますか?
みか:人から「こうしなさい」と言われたことだけではなく、
自分がどうしたいかに向き合ったことのある人が多かったと思います。あと好奇心のある人は「それってどうなるの?面白そう」と言ってくれたりしました。