出会った当初、しろちゃんの体重はわずか1.7kgほど。

飼い主さんは保護後、動物病院へ連れていき、抗生物質や駆虫薬を投与してもらい、自宅で止血剤や眼軟膏などを投薬しました。
「とりあえずは体力が戻るのを待ちましょうとの診断で、純血種だったからか、こんな子が本当に外にいたのかと驚かれました。この時、生後半年から1歳未満だろうと言われましたが、1ヶ月後くらいに避妊手術のために健康診断をした際、実は4歳から7歳であることが判明しました」
どこかで飼われていたからか、しろちゃんは保護当初から人のそばにいたがり、撫でてもらうのも大好き。

しかし、気を遣っているのでは……と感じるほど、大人しかったのだそうです。
そこで飼い主さんたちは安心してもらおうと、とにかく話しかけ、優しくナデナデ。すると、甘えてふみふみしたり、体の上に乗ってきたりしてくれるようになりました。

「また、体臭がすごかったのですが、冬の寒い時期に体力が落ちている状態でシャンプーをするのは危ないと言われたので、毎日ドライシャンプーで体を拭いてあげていました」
すっかり心を許してくれたしろちゃんは甘えたい時や空腹時、トイレの報告、撫でての催促など様々な時に鳴いて、気持ちを表現するようになっていきます。

今では飼い主さんが帰宅すると、玄関までお迎えにきてくれます。
「私たちが家に入るのを確認すると、真っ先にリビングへ入り、お気に入りの場所で私か夫が撫でてくれるのを待っています」
眠る定位置は、旦那さんの頭側に置かれた机の上。朝は4時に起床し、飼い主さんのアラーム音が鳴ると、部屋に起こしにきてくれます。
「私たちが起きてリビングに向かうと、ダッシュで追い越して、お気に入りの場所へ行き、撫でられ待ちをするんです」