本書から、私達にも馴染み深く、それでいて見目麗しい一品を選んでみました。
☆リングイネ・ジェノベーゼ

撮影/佐藤朗(写真は本書より)
<材料(1人分)>
リングイネ(ヴォイエロ)):60g
パスタをゆでる水:3ℓ
パスタをゆでる塩:45g
じゃがいも:30g
さやいんげん:2本
パルミジャーノ(パウダー):20g
仕上げ用のオリーブオイル:小さじ1
仕上げ用のバジルの葉・松の実:各適量
バジルソース(作りやすい分量)
※冷蔵保存2日間程度
※バジルソースはペーストにしすぎない
A
にんにく(みじん切り):1/6片分(2g)
オリーブオイル:50g
松の実:10g
アンチョビ:2フィレ強(10g)
バジルの葉:35g
1. じゃがいもは7~8mm幅に切る。さやいんげんは3等分にする。
2. バジルソースを作る。ジューサーにAを入れてからバジルを加え、撹拌する。
※バジルは金っ気を嫌うのでなるべく少ない回数で回す。
3. パスタ用の湯に塩を入れ、パスタとじゃがいもをゆで始める。タイマーを10分にセットする。
4. ゆで上がりまで残り1分になったら、3の鍋にさやいんげんを加える。ボウルにゆで汁を入れて温める。
5. パスタがゆで上がったら水気をしっかり切って、湯を捨てたボウルに入れる。
6. バジルソース大さじ2、パルミジャーノ、仕上げ用のオリーブオイルを加えてさっと混ぜる。
※ソースはお湯で温めたボウルで仕上げる。なるべく温度をキープ。
すばやく器に盛り、バジルの葉をちぎってのせ、仕上げに松の実をのせてすぐに食べる。
フレッシュなバジルの鮮やかなグリーンが、食卓を華やかにしてくれます。市販品でも優秀なジェノベーゼソースはありますが、家でもジューサーがあれば簡単にできてしまうのです。最近は生のハーブも松の実もスーパーで入手可能ですから、ぜひともチャレンジしてほしいです。
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本書には、応用が利く「基本のトマトソース」「基本のボロネーゼソース」のレシピから、パスタやリゾットのレシピが35種類以上掲載。巻末には小倉知巳さんの修業時代の話も綴られていて、「自分はずっと応援される側だった。そろそろ自分が応援する側に回らなきゃ駄目だ」と語っています。やさしい気持ちで考案されたレシピが、私達の心身を豊かにしてくれるでしょう。
<文/森美樹>
森美樹
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『
主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『
母親病』(新潮社)、『
神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。
X:@morimikixxx