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佐藤健主演『First Love 初恋』を今こそ見てほしい!死角のない演技をひも解く

普遍的で、味わい深い物語

First Love -15th Anniversary Edition-(EMI Records Japan)

First Love -15th Anniversary Edition-(EMI Records Japan)

 宇多田ヒカルのデビューシングル「Automatic」がリリースされたのが1998年のこと。1999年には、デビューアルバム『First Love』を発売し、800万枚以上を売り上げる驚異のセールスを記録。活動再開後の2018年に発売したのが、7thアルバム『初恋』だった。  満島ひかり演じる也英と晴道との19年にも及ぶ物語は、こうした宇多田のキャリアとぴたりと重なっているのが本作最大のギミックである。宇多田ヒカルという国民的で、普遍的な存在が物語全体を普遍な色合いに染めている。  そしてその意味でのスピーカー俳優・佐藤健がいる。この俳優のスピーカーを通じた「First Love」と「初恋」を聴くことで新たに浮かび上がる普遍的で、味わい深い音のイメージがある。佐藤健のスローハンド奏法が奏でる19年の恋物語。それは終りなき物語。つまり、恋は続くよどこまでも、ということ。 <文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修 俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
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