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息子を叩いてしまう夫とカウンセリングに行ってわかった“キレる理由”。作者に聞いた<漫画>

体罰は法律で禁じられている

――カウンセリングで、「体罰は法律で禁じられている」と指摘されたことはノダDさんにとって大きかったのでしょうか? 水谷:法律はマナーではなく絶対的なルールなので、その差は大きかったようです。夫は規範意識が強いタイプなので、「法律で禁止されている」と言われたのがショックだったようです。 個人的な印象ですが、男の人のほうが曖昧なものを好まなかったり、規範意識が強い人が多いのではないかなと思います。空気を読むのが苦手だったりするので、決まっていたほうがやりやすいのかもしれません。だから法律で体罰は禁止と決められたことには、非常に重要な意味があると思いました。 ――ノダDさんが映画の時間に遅れそうになってグズグズしていたお子さんにキレてしまったとき、水谷さんが「6歳は、映画は動物園と違って時間が決まっていることが分からない」と冷静に指摘されていたのが印象的でした。 水谷:カウンセリングで指摘されたのですが、私が冷静なのは他人に全然期待していないからなんです。「映画に遅れるよ!」と子どもに怒るのは、「子どもが映画の時間に遅れたらダメだと理解できるはず」と期待しているからなんです。 でも私は人に対する期待がないので、「自分が知っていることを相手も知っているとは限らない」と認識しています。バスが出る時間や、その後の電車の時間などの情報が6歳の子どもの頭の中にないのだから、6歳児本人が「遅れちゃダメ」と思えないのは当然なんです。 うちの夫は無自覚に「自分が知っていることは相手も共有できているはず」と思っていたんですよね。その感覚は、私からすると人に対する期待値が高すぎです。多分、相手に期待していないほうが優しくできるのではないでしょうか。最近は夫も自分の期待レベルが高いということ自覚するようになって、行動が変わったと思います。 <取材・文/都田ミツコ>
都田ミツコ
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。
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