2022年、「冬布団の上げ下ろしがこたえるようになってきました」という102歳になった哲代おばあちゃん。80歳を過ぎたあたりから、降参するのが早くなったと言います。できないことにスポットをあてるのではなく、できることをいとおしみ、自分をほめて、自信に変えるのだとか。寄る年波には勝てないのは、誰もが共通とするところ。
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(中国新聞社)
また人間関係でも、生きている限りはいざこざや理不尽な体験は避けられないでしょう。降参するというのは、「人は人、自分は自分」、それぞれを尊重するという知恵。「
煩悩やねたみといった、しんどいことは手放すに限ります。その代わり、うれしいこと、楽しいことは存分に味わうの」というのが、哲代おばあちゃんの信条。鬱々としたマイナスの感情で、時間を支配されてしまうなんてもったいない!「生きとる間は楽しまんと損ですね」と哲代おばあちゃんは今という瞬間を存分に楽しんでいます。
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『102歳、一人暮らし。哲代おばあちゃんの心も体もさびない生き方』(著:石井哲代、著:中国新聞社/文藝春秋)
「若い頃は悩みや葛藤を抱えて、そりゃあ、とがっておりました」。苦労を乗り越えた末にたどり着いた、哲代おばあちゃん流「私らしくいるための5カ条」を紹介します。
1. 自分をまるごと好きになる
2. 自分のテンポを守る
3. ひとり時間も大切
4. 口癖は「上等、上等」
5. 何げないことをいとおしむ
今でこそいつもニコニコしている哲代おばあちゃんですが、子だくさんがあたりまえの時代に子どもがなかったのが、かなり辛かったようです。でも「しんどい時があったからこそ、今の暮らしが喜びに満ちているんかもしれんなあ」と今は微笑んで振り返るのです。