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認知症の母親の頭を洗っていたら、“母の一言”に大爆笑した

老人ホームは「姥捨山」?

 特別養護老人ホームや有料老人ホームなど、続々と新しい施設が建てられている印象があります。私の住む都内某区でも、道を歩けば老人ホームに突き当たります。大げさではなく事実ですが、それでも「特養(特別養護老人ホーム)の入居は2年待ちなんてザラ」と本書に登場するケアマネージャーは言います。 老人ホームは「姥捨山」? さらに家族を悩ませるのが、老人ホームに入居させる=親を見捨てる、と思い込んでしまうこと。カータンさんも例外ではありませんでした。とはいえ、カータンさんも姉のかおさんも50代。自分達の老後も考えなくてはなりません。  私事ですが、私も姉も50代、父は他界していますが母は80代。家庭環境が似ているからこそ身につまされたのですが、カータンさん達のように普段からコミュニケーションを密にとり、言葉だけではなく肌感で愛情を示すのが大事なのではないかと思いました。  長年慣れ親しんだ実家から特別養護老人ホームへ、父・ヒロシさんの不安はいくばくかと気に病むカータンさん。でもヒロシさんは納得してくれたのです。「あなたたちがそう決めたのなら、パパはそれに従うよ」と。

一人暮らしになった認知症の母

 高齢者同士、ふたりで支え合いながら生活してきた父・ヒロシさんと母・イクコさん。「認知症でも周りのサポートがあれば一人暮らしも不可能ではない」とは認知症専門医の言葉ですが、そうはいっても心配は尽きません。カータンさん達は頻繁に母のもとに向かいますが、母・イクコさんは「え? 私一人で住んでるの? パパはホームに入ったの? 知らなかった」とキョトン。認知症の症状が良い具合に働いた瞬間です。  カータンさんいわく「コントのような日々」の、母・イクコさんとの日常。もちろん大変でつらい出来事もあるでしょう。さっき言ったことを忘れてしまう、何度も同じことを言う羽目になる、等々。そこを怒りやイライラに落とし込まず、コントに変換するのは、お互いのメンタルを保つための知恵ではないでしょうか
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親の介護問題に苦しんでいるあなたへ
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