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小1息子が「学校行かない」宣言。“テンパる母”の心情を描いた作者を取材<漫画>

「不登校の過ごし方の正解」を示したくない

『学校に行かない君が教えてくれたこと 親子で不登校の鎧を脱ぐまで』(はちみつコミックエッセイ)

『学校に行かない君が教えてくれたこと 親子で不登校の鎧を脱ぐまで』(はちみつコミックエッセイ)

――親子で葛藤する日々を経て、もっちん君は小学校2年生から本格的に学校に行かなくなったということなのですが、現在はどう過ごしているのでしょうか? :この本ではもっちんが小学校1年生から3年生までを描いているのですが、小学校に行かずに具体的にどう過ごしているのかは意図的に描いていません。それを描くことで「不登校になってからの生活の正解」のように映ってしまうことを避けたかったんです。例えば「フリースクールに行ければOK」ではないですし、「〇〇ができていたらOK」などの条件を付けずに、子どもたち一人ひとりをそのまま見つめられるような本にしたかったんです。 ――本書では「不登校でもICTなどを活用した自宅学習で出席扱いになる」という仕組み(※)についても紹介されていましたが、学校に行かない子に対応するような仕組みができているんですね。 :「不登校ならこの制度を利用するべきだ」とはまったく思っていませんが、こういった制度があることは広めていきたいです。ICTの出席制度はうちも利用しているのですが、先日のもっちんの通信簿にもちゃんと出席日数にカウントされていました。こういった制度について学校の先生は知らないことが多いので、この本をきっかけに認知度が高まったらいいなと思います。 ※文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」別記2(2019年10月25日)より ――不登校に対応する制度について、学校の先生が知らないことが多いというのに驚きました。 :不登校に関することは教育現場に浸透していないこともまだまだ多いので、学校以外に相談できる人や機関と繋がり、情報収集して、親子だけで孤立しないことが大事だと思います。 【2本目を読む】⇒「学校に行きたくない」は命に関わるSOS。不登校の息子との奮闘を描いた作者に聞く<漫画> <取材・文/都田ミツコ>
都田ミツコ
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。
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