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丸亀製麺の「シェイクうどん」が面白い。全5種食べてわかった“唯一の残念ポイント”

魅力は濃厚な味わいと、食べやすさ

「ピリ辛担々うどん」は濃厚な味わいで夏のレジャーにピッタリ

「ピリ辛担々うどん」は濃厚な味わいで夏のレジャーにピッタリ

 全5種を食べてみて感じたのは、どんな場所でもうどん本来のおいしさを実感できること。  例えば、濃厚な味わいの「ピリ辛坦々うどん」を車の中や公園、会社のデスクでもスマートに食べられるというのは、本格うどんの概念を大きく広げることに貢献しているとも考えられます。  また、いずれにも共通しているのが、だしや素材の旨味がしっかりあり、味付けもしっかりめであること。暑い季節のテイクアウトメニューとしておいしく感じられる絶妙なバランスです。

シェイクうどんには入っていない具材。これは戦略なのか!?

入っていたらうれしい具材、他にありませんか?

入っていたらうれしい具材、他にありませんか?

 どれもハイレベルにおいしかったものの、物足りなさを探すとすれば、「揚げ玉(天かす)」や「天ぷら」が入っていないことです。  食の嗜好は個人差があるので一概には言えませんが、食感の奥行きが少々限定的であり、ここにカリカリとした食感、天かすの旨味が加わることでもっとおいしくなるのではないか?と感じました。  天ぷらは小口にカットすることでシェイク用に活用することが可能ですし、揚げ玉も新たに作る必要もないですから、提供は簡単なはず。ではなぜこれらを入れなかったのか……?  推測ではありますが、店内で食べるうどんとの差別化を明確にしたかったからなのかもしれません。  つまり、そこでお客を取り合っても無意味であり、競合はズバリ他店のファーストフードメニューやコンビニ麺。  これは、丸亀のしたたかな戦略を感じた瞬間で、今後ますますうどんの食シーンやファン層に広がりが出てくるかもしれません。 <文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12
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