夏の話題で言うと、今市もInstagramに白い甚平姿を投稿(2022年7月22日)していて、これまた雄々しくジューシーな両足が、涼やかな風を送り込んでくるようだった。この人は根っからの夏男なんだろうな、きっと。
今市がソロ活動で志向するのが、R&Bだ。この音楽ジャンルにならって表現するなら、間違いなく色男そのもの。
「アイズレー・ブラザーズ」のロナルド・アイズレーやジョン・レジェンドなど、R&B(ソウル)シンガーはとにかくむんむんの色気を放っている。ファンクの帝王ジェームズ・ブラウンがライブ中に発散する、大量の汗のきらめきを思い出してもいい。
ブラックミュージックを愛するひとりとして、今市隆二は、日本のアーティストでもっとも色っぽいシンガーのひとりだろう。もちろん単に見た目だけでない。ワン・アンド・オンリーな歌声自体が、ビロードのようで、甘い耳心地でもある。

「Best Friend’s Girl」(rhythm zone)
「僕が歌う sweet love song」
これは、「三代目JSB」のデビューシングル「Best friend’s girl」(2010年11月10日リリース)1番のサビだ。登坂広臣と声を重ねるツインヴォーカルで、今市パートが、文字通り、スウィートに響く。
あるいは、『TRIBAL SOUL』(2011年リリース)に収録され、今市の歌唱が意識されて作られた「旅立つまえに」を聴いてみてもいい。
どちらの楽曲も日本を代表する音楽プロデューサーにして、日本のR&B界を牽引してきた稀代のダンディ、松尾潔によるプロデュース作品。
さらに、昨年リリースされた今市のソロ4枚目のアルバム『GOOD OLD FUTURE』のファーストトラック「Don’t Give Up」のプロデュースを手掛けたひとりが、ビヨンセなどへの楽曲提供で知られるR&B界きってのナイスガイ、ゴードン・チェンバースとくる。
歌い手、プロデューサーがともに色っぽいだけに、曲から浮かぶ音像がこうもつややかになるのだろうか。