36歳のとき、8年連れ添った夫が不倫していることがわかり、すぐに離婚を決めたサエミさん(仮名・42歳)。当時、7歳だったひとり娘は、もちろんサエミさんが引き取った。
「不倫相手が私の同僚だったことが大きかった。毎日のように言葉を交わして、
かわいがっていた後輩のマキに夫を取られたなんて、プライドずたずたでしたからね。もちろん、夫が悪いんだけど、私としてはマキにも恨みが募りました」

写真はイメージです(以下同じ)
夫は「マキに誘惑されただけだ」と土下座したが、それでも許すことはできなかった。
マキさんには以前も不倫疑惑があった。人のものを取りたがる性分だと噂されていたこともある。それがまさか自分の夫に及ぶとは想像もしていなかった。
会社にすべて話したため、夫は左遷され、マキさんは異動となった。夫はその後、会社を辞めたがふたりの仲は続いており、1年もたたないうちにマキさんはサエミさんの元夫と結婚した。
「私と同じ部署の人たちは触れずにいてくれましたが、廊下を歩いているとひそひそ噂されているのがわかりました。私に対しては同情ですが、マキは相当、叩かれたんじゃないでしょうか」
サエミさんはひとり娘を育てていかなければならず、仕事を失うわけにはいかなかった。養育費は滞っているため、
会社で直接、マキさんに「養育費払って」と言ったこともある。もちろん、周りに誰もいないのを見計らってからだ。
「
ちくちくいじめないとやっていけなかった。再婚したのはマキが妊娠したからなんです。安定期に入ったころ、マキが自ら触れ回っていました。元夫は再就職できたみたいだし、だったら養育費くらい払えと思い、離婚のときにお世話になった弁護士から連絡を入れてもらいました」