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夫を後輩に奪われた36歳妻。男性を使って誘惑させ「最高の復讐」したつもりが…

 稲森いずみが、不倫夫に復讐する妻を演じる『夫婦が壊れるとき』(日本テレビ系、金曜深夜24時30分~)が注目を集めています。原作は2015・2017年にイギリスでオンエアされて大評判となった『女医フォスター 夫の情事、私の決断』(原題『Doctor Foster』)。2020年には韓国でもリメイクされ高視聴率を誇りました。
『夫婦が壊れるとき』

画像:日本テレビ『夫婦が壊れるとき』公式サイトより

 夫婦関係や不倫、夫婦間の“復讐”について著書多数の亀山早苗さんが、話題のドラマを読み解きます(以下、亀山さんの寄稿)。 【前回記事】⇒息子の携帯に「夫の濃厚な不倫動画」が。怒りで震える妻の復讐、意外な第一手は|ドラマ『夫婦が壊れるとき』

淡々と復讐を遂行していくのに必要なこと

 情にほだされてはいけない。ドラマ『夫婦が壊れるとき』を観ながら改めてそう思う。復讐するならとことんまで冷徹にならないと遂行はできないのだ。  第8話の今回、夫だけを自分の人生から排除すると決めた陽子(稲森いずみ)は、夫・昂太(吉沢悠)と理央(優希美青)の関係を知っていた周囲の人物を利用して目的を果たそうとし始める。  まずは夫の親友で、夫の会社の経理を見ている会計士の基樹(内田朝陽)の自分への好意を利用、彼と寝て、それを妻にバラすと脅す。それが嫌なら、夫の会社の収支内訳と個人口座のすべての情報を渡せと迫る。
女が浮気できないわけじゃないのよ」  冷たく言い放つ稲森いずみのクールな表情がかっこいい。

視聴者を熱狂させるドロドロが見られるか

 さらに夫の幼なじみで同僚の医師・佳菜子には夫の様子を探らせ、患者でもある芽衣には理央を監視させている。周りをすべて巻き込みながらの陽子の復讐は、果たしてうまくいくのだろうか。
 今のところ、陽子は淡々と計画を進めているが、イギリス版、韓国版に比べて感情をむき出しにしない分、怖いといえば怖いのだが、視聴者を熱狂させるには至っていないようだ。浮気相手が特定されるまでは、陽子の葛藤や苦悩がよく伝わってきたのだが、愛情が憎しみにまでうまく転換されないまま進んできているように見える。ドロドロ感が薄く、主人公の女医のエゴが稲森いずみの美貌と冷静さに隠れてしまうのかもしれない。  だが、それが今後の伏線となっている可能性もあるので、まだなんとも言えないが……。
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略奪女に制裁を加えるはずが……
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