最初はマキさんに制裁を加えたいと、同僚男性をそそのかしたサエミさんだが、もうこうなると「マキの感覚がおかしいとしか思えない」という。あるいは
サエミさんの制裁が、マキさんの生来の浮気性に火をつけたのかもしれないと彼女は苦笑した。
「満足とか幸福とかのハードルが異常に高いんでしょうか。私から夫を奪って結婚したんだから、もういいじゃないかと思いますけどね」
そして元夫はといえば、なぜか最近、サエミさんにときどき連絡が来るようになった。彼もまた、マキさんの被害者なのかもしれないとサエミさんは感じている。
「娘が会いたいと言うなら、いつでも元夫には会わせようと思っています。あれから6年、いろいろありましたが、娘にとって父親であることには変わりないので。元夫は心から反省しているみたいだし、辛酸もなめてきたようだから、
私も娘と一緒なら会ってみたい気がしています。娘は現在、『熟慮中』だそうですけど」
ゆっくりと親子関係だけ復活させていければいいとサエミさんは考えている。そしてあのときの恨み辛みはもう残ってはいないとも。
マキさんに引っかき回されたが、彼女に人生を壊されたとは思いたくないともサエミさんは言う。人に壊されるような人生であってたまるものか。彼女は最後にそう断言した。
【前回記事】⇒
息子の携帯に「夫の濃厚な不倫動画」が。怒りで震える妻の復讐、意外な第一手は|ドラマ『夫婦が壊れるとき』
【関連記事】⇒
浮気された妻は「内臓がせり上がるような地獄」を見る。ハサミを握り…次の行動は|ドラマ『夫婦が壊れるとき』
<文/亀山早苗>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】