
物価の高い国では自炊をすることも
――宿泊先だけではなく、航空券のお得な取り方もあれば教えていただきたいです。
かか:行き先を厳密に決めないことです。すべてを「絶対にここへ行きたい」と思う場所で決めてしまうと、おのずと航空券代も高くなってしまうんですよ。計画の余地を残しておいて、現地で「ここからここは安い」と判断して、思い切って行くのも選択肢です。
――過去には娘さんとの「世界一周」も実現していましたが、費用はどれほどかかったのでしょう?
かか:計133日間で14カ国を回りましたが、費用は90万円ほどでした。ホテルもピンキリで、移動の合間で寝るだけなら安く済ませられるんです。物価の安い国であれば、現地のレストランである程度のぜいたくをしても安価に利用できますし、場所によっては自炊して、費用を抑えました。
観光地も入場料のかからない場所を選んで無料で利用しましたし、マイルやクレジットカードの決済で貯めたポイントを活用できたのも費用を抑えられた理由です。合計31万9000マイル、88万ポイントを使い、58泊分が無料になりました。
――昨今、親の学歴や収入の格差に伴う「体験格差」も社会的に問題視されています。幼少期の旅行や習い事など、子の成長に伴う体験は必要と指摘する声もありますが、かかさんの取り組みは、そうした問題とも関連がありそうです。
かか:習い事は決まった月謝が必要ですしお金がかかりますが、旅行はけっしてぜいたく品ではなく、アイデア次第で工夫ができるんです。例えば、ポイ活で貯めたポイントをマイルに換える方法もありますし、私のフォロワーさんで、育児の合間で貯めたポイントで実際に旅行へ行った方もいます。
――教育面でも、海外旅行はメリットがありそうです。
かか:すべてが学びになります。自炊のために訪れた現地のスーパーで、知らない食材を見て「これは何だろう?」と会話するだけでも、子どもにとっては大きな刺激になると思うんです。
旅行先では娘にお小遣いを渡して、何でも「好きに買っていい」と言っていますが、「これとこれが買えた」と喜んでいるし、それ自体が算数の勉強ですよね。
日本では人見知りで恥ずかしがり屋の娘が、母国語ではない環境でのコミュニケーションを通して人と話す楽しさに気が付いたのもメリットで、異なる文化にふれることで興味の幅が広がったのも、私にとっては新たな刺激でした。