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『ペンディングトレイン』脚本家が明かす“山田×赤楚バディ”の撮影ウラ「びっくりするほど仲良くなっていて…」

視聴者の心の中でペンディングされる作品

『ペンディングトレイン』より © TBS――イケメンについての考えも聞き、金子さんの脚本作りの根底にはやはり人間を徹底的に見つめることがあるのだと理解が深まりました。そうした作家的態度は、『私 結婚できないんじゃなくて、しないんです』や『着飾る恋には理由があって』のようなラブコメ作品でも、今回の『ペンディングトレイン』でも一貫しています。金子さんが描くキャラクターの関係性は、必ず今を生きることを諭す誰かがいて、そのことに主人公が気づく。過去から学ぶことはあるけれど、決して過去に囚われることはない。そんな今の哲学を常に感じます。 金子:テレビドラマは、今を切り取るものだと思っています。現在進行形を生きる人にどんなメッセージを投げかけたいのか。同時代の、どんなヒロインやヒーローを物語に映すのか。  私のドラマの原体験は、『男女7人夏物語』(TBS系、1986年)です。子供ながらに1週間が待ち遠しく、ずっと(明石家)さんまさん、(大竹)しのぶさんのことを想像してドキドキしていました。あの作品こそ、まさにその時代を切り取った名作です。そう思うとTBSでドラマを書けているなんて嬉しいです(笑)。  そうした原体験がありながら、では令和5年にどんな物語が書けるのか。まだまだ力不足で修行中ですが、今を生きる人たちに何を感じて、何を見つめて欲しいのか、ずっと考えています。単に消費される物語ではなく、視聴者の皆さんの心の中にペンディングされる作品。直哉と優斗の今を切り取ったフレームがいつまでも残ってくれたら嬉しいです。 <取材・文/加賀谷健 撮影/星亘>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修 俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
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