以上の事故をものすごく雑にまとめて、自分への戒めとして呟いたのが、例のツイートだ。
「キモイと思われている」というのはかなり大袈裟(おおげさ)な表現で、実際は「気を遣われている」に置き換えられる。ツイッターでうけがちな極端な文言で、まんまとおバズり申し上げてしまい、恐縮の至りだ。
1000件を超える引用リツイートは、「わかる」の大合唱だった。「40では遅い。30過ぎたら」と言う人も多かったが、30歳であろうと20歳であろうと、「年下から気を遣われる立場になったら」という条件に変わりはないだろう。

「子供の時からずっとそういう気持ちで生きてる」という人たちについては、それは「気を遣われる」とは別次元の話なので「頑張れよ…」と思う他なかった。
中には、「おじさんはいつもこういう扱いを受ける!」と怒っている人もいた。ツイート内では性別について何も言及していないのに、「40過ぎ=おじさん」「年下=若い女」と勝手に変換してしまったようだ。そういう人たちは、年齢や立場以前の問題だろうから、お引き取り願うしかない。
また、どんな内容であっても注意喚起系のツイートをすると、普段からきちんとしている人ほど「気を付けなきゃ!」とより慎重になり、「お前に向けて書いたんだよ」と言いたくなるような人ほど「気にしすぎ」などと言って取り合わない傾向がある。いくらバズってもその人には届かないのが歯がゆい。
「好かれているわけではなくて、気を遣われているだけ」

とはいえ、筆者も他人に注意喚起してる場合ではないのだ。すぐに「モテているかも!?」と調子に乗ってしまう性質なので、過去に私から「ぬいヴァギ」をくらった若い男の子たちがたくさんいるかもしれない。その節は、怖い思いをさせて誠に申し訳ありませんでした。
「好かれているわけではなくて、気を遣われているだけ」、この文言をタトゥーにしておでこに刻みたい。
<文/藍川じゅん>
藍川じゅん
80年生。フリーライター。ハンドルネームは
永田王。著作に『女の性欲解消日記』(eロマンス新書)など。