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SNSに子どもの写真は「全て危険」?“セーフな例”と“絶対NGな例”を専門家に聞いた

子どもの写真を投稿するのは、親の自己満足?

「子ども写真のSNS投稿に関するアンケート」

出典:fotowa家族フォト総研「子ども写真のSNS投稿に関するアンケート」

 前出の家族・子ども向け出張撮影「fotowa」が保護者459名を対象に行った調査結果(*2) では、「子どもの写真をSNSに投稿してよかったこと」に、SNSを一般公開(オープンアカウント)にしている人の半数以上が「孤独感が紛れた」と回答した。
「子ども写真のSNS投稿に関するアンケート」

出典:fotowa家族フォト総研「子ども写真のSNS投稿に関するアンケート」

 もちろん、孤独感に苛(さいな)まれている保護者が多いことも問題ではあるが、嫌な言い方をすると「子どもを利用して自己満足に浸っている」と言えないだろうか。  このことついては「たしかに子どもの写真を投稿して“いいね稼ぎ”やマネタイズなどをしているアカウントは珍しくないので、そのような投稿がネガティブにとらえられるのは当然です」としつつ、「反面、子育てはとても過酷で、追い詰められている人も多いことを忘れてはいけません」と続ける。

子育てを頑張る親が、SNSを“安全に”使うことは悪くない

育児疲れ「保護者がSNSを使って子どもに関する写真を投稿することで、それを見た人から『自分も同じように苦労している」と労われたり、『その時期は本当に辛いですよね』と共感してもらったりといった声が救いになるケースは本当に多いです。また、先輩パパママや同世代の子どもを持つ親とつながり、子育ての有益な情報を得るキッカケにもつながります。これらは自己満足とは違いますよね。  すでに頑張って子育てをしている人が、SNSを安全な範囲で使うことは悪いこととは思えません。子どもの写真をアップしたり子育ての苦しさを吐き出したりなど、そういった投稿を全部『子どもがいる自慢』『子どもを利用していいねを稼いでいる』と言ってしまう空気感が蔓延(まんえん)すると、社会と繋がる手段が失われてしまう。その結果、追い詰められ、虐待などに発展するかもしれません。  子どもを“利用”することがネガティブにとらえられるのには同意しますが、救いを求める手段がSNSしかない人もいます。盲目的に『子どもに関する投稿=悪』という空気感が醸成されてしまうことは大変危険です」  上手にSNSを使えれば、子育ての負担を軽減することができる。そのためにもまず、どういった写真がNGなのかなど、SNSの使い方を勉強するところから始めると良いだろう。 (*2)<調査概要> 調査名:子ども写真のSNS投稿に関するアンケート 調査対象:0歳〜小学校高学年の子どもを持ち、SNSに子どもの写真を投稿したことがある保護者459名 調査期間:2022年12月22日〜12月26日 調査方法:インターネット調査 調査元:fotowa家族フォト総研 【高橋暁子】 ITジャーナリスト/成蹊大学客員教授。LINE、Instagram、Twitter、TikTok等のSNSに精通。10代のSNS利用実態や情報リテラシー教育が専門で、『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著書、メディア出演多数。中学生の母。元小学校教員。教育出版中学国語教科書にコラム掲載中。 【関連記事】⇒子供の写真をSNSにのせないで!小児性愛者の異常な執念にゾッ|医師に聞く 【関連記事】⇒赤ちゃんのおしり丸出しでピクニック?ディープな“自然派ママ”の仲間だった私が黒歴史を語る <取材・文/望月悠木>
望月悠木
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):@mochizukiyuuki
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