
(画像:一般社団法人メロウ倶楽部公式サイトより)
若宮さんは「メロウ倶楽部」の理事もつとめています。シニア世代(円熟世代)の生きがい作り、社会貢献を目指した一般社団法人です。シニア世代が中心だからといっても、老化防止や認知症予防のためではありません。若宮さんいわく「70代はまだまだ元気」ではなく「70代は伸び盛り」。
本書を読んでいると、自分の可能性を狭めているのは自分自身ではないかと気づかされます。それはSNSを筆頭とする過多な情報と関連づいているようです。
本書によると厚生労働省ですら「年寄りが活躍する社会とか、そういう新しい考え方にはまだまだ馴染んでいませんね」というのです。「学者の先生方でも、年寄りが学んで成長するとは、あまり考えておられないようです」とのこと。88歳で今なお飛躍をしている若宮さんの発言は、シニア世代だけではなく、あらゆる世代の励みになるのではないでしょうか。
「メロウ倶楽部では昨日できなかったことが今日できるようになるんです」と若宮さん。できたことの積み重ねが心身をパワーアップさせるのです。もう年だから、若くないから。そんなのは思い込みと固定観念に過ぎず、私達はいくつになっても可能性を掘り起こせるのです。

写真はイメージ(以下同じ)
1990年代にインターネットが登場してから、オンラインでの交流が急速に広がりました。コロナ禍を経て、インターネットでの交流はいっそう顕著(けんちょ)になり、役立つようにもなりました。
たとえば何らかの理由で外出できない方、目や耳が不自由になった方でも、容易に意思疎通ができます。「そういう意味でもウェルビーイングが向上しているのかもしれません」と若宮さんが感心するように、一般的に弱者と呼ばれている方々が活躍しやすくなったのです。
そして若宮さんご自身も、インターネットをきっかけに奇跡を起こしたひとり。若宮さんのさらなる飛躍につながる出来事が、アメリカからやってくるのです。