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藤田ニコル結婚発表写真が“カンペキ”なワケ。お相手のジュノンボーイグランプリ俳優とは

ジュノンの至宝・稲葉友

 2009年、稲葉は「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリに輝いた。応募者数が最多での受賞だったからそのときのことを確かに覚えている。まだ若干16歳だったが、久しぶりに“ジュノンの至宝”が現れたなと。  2014年にレギュラー出演した『仮面ライダードライブ』(テレビ朝日)で仮面ライダー俳優としてキャリアを駆け上がることになる。22歳の等身大の姿を写した2015年発売の写真集『通り道』は、不思議と好著のように感じられた。  主演作に恵まれなかった時期もあるが、それだけに酸いも甘いも知りながら俳優の道をひた走ってきた。それでも苦労を感じさせないあの涼やかな佇まいに稲葉ファンたちは忠誠を誓うようだった。  何せ彼は至宝なのだ。単に爽やかイケメンではない。真にジェントリーな凛々しさが稲葉友を際立たせている。

感動のインタビュー

『恋い焦れ歌え』公式サイトより

『恋い焦れ歌え』公式サイトより

 だから見た目よりむしろ内面に自然と興味がわく。内面に裏打ちされてこその外面(外見)だ。初主演映画『恋い焦れ歌え』(2022年)公開時、稲葉にインタビューしたとき、なんて引き出しの多い人だろうと思った。  当時稲葉は、『ぴあ』で「話はかわるけど」と言う連載エッセーを書いていた。これがめっぽう面白くて、取材前にむさぼるように読みふけった。すごい文才。筆の運びの達者なこと。ぐいぐい読ませる。言葉選びもセンスも一息に書かれていた。  1時間近い取材時間のほとんどをこのエッセーの話題にあててしまったほどだ。ここまで執拗に聞かれるのに「(エッセーを書くことが)こうしてインタビューしていただくときに何か言えるように準備していた」と真剣そのものでありながら、洒脱でもある相槌ととびきり爽やかな笑顔で答えてくれる。  で、途中の休憩時間、彼は取材場所のベランダにふと佇み、当て所もなく視線を漂わせていた。昼の光と調和するマジカルな雰囲気を見て、筆者は完全にノックアウト。こんなにはっきりと感動した記憶が残る取材は後にも先にも稲葉のときだけかもしれない。
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稲葉友は“言葉を持った俳優”である
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