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30代が高校生を演じているのに違和感がないワケ。“岸優太(26歳)がいてこそ”の最新作を考察

狂気と優しさを同居させる田中圭の魅力

「30代の俳優が高校生を演じる」中でも、田中圭は38歳にしてリーゼントヘアーの不良を演じている。そのため、 「まさか今高校生役をやるとは、オファーしてくる人がいるとは。と驚きましたが、(『おっさんずラブ』の)瑠東監督だったので、なるほど、この人ならオファーしてくるかもなと思いました」  と「さすがに年齢を気にしていたけど納得した」ようなコメントを残している。  そんな田中圭が劇中で演じるのは、なかなかの狂気を感じさせる「やべーやつ」でもある。特に、自転車に乗ってすっ転んでからの大ボケというかキレ芸は強烈で、それに対しての岸優太の冷静なツッコミが的確すぎて大笑いしてしまった。  だが、田中圭の持ち前の朗らかさのためか、単にやべーやつだけではない深みも感じさせる。  高良健吾との会話からは長年の信頼を感じさせるし、岸優太には「先輩」としてしっかりとした言葉をぶつけるし、クライマックスではさらなる活躍を見せるのだから。狂気と優しさという相反する要素を同居させる田中圭が観たい人も必見だ。  ちなみに撮影現場で岸優太は「圭さん圭さん」と田中圭になついていて、それに対して田中圭は容赦のないアドリブを連発していたのが、岸優太は持ち前の集中力と瞬発力で全力の対応をしていたそう。  つまり、俳優としても先輩と後輩であり仲が良い2人の姿は、劇中のキャラクターにも一致しているのだ。そんな岸優太と田中圭のわちゃわちゃぶり、いや確かな友情が生まれる様も楽しみにしてほしい。 <文/ヒナタカ>
ヒナタカ
WEB媒体「All About ニュース」「ねとらぼ」「CINEMAS+」、紙媒体『月刊総務』などで記事を執筆中の映画ライター。Xアカウント:@HinatakaJeF
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