Lifestyle

少食でクッキーばかり食べていた息子の現在。子どものお菓子問題に悩む人に伝えたいこと

食事シーンの選択肢を狭めないこと

子どもたちをキャンプに連れて行って、お菓子ばかり食べていることなどないはず!

子どもたちをキャンプに連れて行って、お菓子ばかり食べていることなどないはず!

 改善方法を具体的に考えてみましょう。  お菓子ばかり食べる? 我慢する? という逃げ場のない裁きをするのではなく、狭い2択(例えば、お菓子を食べるかママの作り置きメニューを食べるか)を迫るような食シーンばかりを繰り返さないことです。  友達とごはんを食べに行くこともあるでしょうし、ピクニックでお弁当を味わう、休みの日はゆっくりと朝ごはんを楽しむようなことも一緒に経験できる楽しい時間です。  そのようなシーンをすべて拒否してお菓子に走るような子どもは、めったに見たことがありません。

食事を与える親にも甘い栄養を

我が家では、親子でお菓子を楽しむお茶会を定期的に続けています

我が家では、親子でお菓子を楽しむお茶会を定期的に続けています

 おそらく私のようなことを主張する食育専門家はほとんどいないと思います。だからこそ、今回は勇気を持って本音で思いをつづりました。  子どもの食事や食育の目的は、「頭の良い子ども、優秀な子どもを作る」ことだけではありません。むしろそれだけに執着しすぎると、成功はないと私は考えますし、世の中の賢人・スターを見ても食事において合格点をもらっているかは大いに疑問です。  ですから周りに左右されすぎずに、まずは目の前の自分の子どもの食べる様子を温かく愛してあげてください。「これ食べたい! これおいしいね!」の反応は、真摯で純粋な感覚からくるものなのですから!  専門家のアドバイスも大切ではありますが、もっとも信じられるのは、子どもとのリアルなつながりから生まれる反応や言動だと思います。  食事をする子どもの気持ちを優しく受け止め、親自身の心にちょっぴりでもよいので余裕を持ってみる。そうすることで、ストレスや不安から解放されるはずです。  子どものお菓子を叱るのではなく、一緒に食べて笑顔になる時間を大切にしていきましょう。親も子どもと一緒に甘いお菓子を楽しんでいいと、私は考えます。  お菓子に対する親の向き合い方次第で、子どもの様子も大きく変わってくると思います。子どもの心を大切に、お菓子との付き合い方を前向きに考えていってくださいね! <文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12
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