ダイエットにおける食事内容として、無視できないのが糖質とたんぱく質。糖質制限をしてたんぱく質を多く摂取すれば成功!というのは大間違い。まず「極端に糖質制限をしてしまうと、脂肪がつきやすい身体になる」さらに「むやみに糖質オフすると老ける」とこちらも悪循環。
糖質というのはエネルギー源です。やみくもに糖質を抜いてしまうと、体は入ってきた糖質を貴重なものととらえ、脂肪としてため込もうとするのだとか。次いで体内の栄養バランスが崩れ、体が甘いものや添加物を欲するようになるといいます。
そもそも人生後半戦の女性がエネルギー不足に陥ると何が起こるか、想像できますよね。痩せる前に老けてしまうのですよ。

本書の「黄金バランス」を試した戸田さんのビフォーアフター
老けないためにはたんぱく質、コラーゲン!筋肉がつけば代謝がアップ!というたんぱく質推しのあなた。「たんぱく質が体内で筋肉になれる量は、実は決まっている」のです。
本書によると「たんぱく質の1日の摂取推奨量は50g(18歳以上の女性)」。ただし、お肉を50g食べたからといって、50gのたんぱく質が摂れるわけではありません。お肉の場合は「重量の約20%が、たんぱく質の摂取量」。でも、たんぱく質はごはんやパン、野菜や乳製品にも含まれているのです。
本書を読んでいると、栄養素は「太る」「痩せる」という単純な分け方はできないというのを痛感します。絶妙なバランスで、私達の心身を作り上げているのです。
40代後半、運動なし、半年で10kg痩せた食事とは?
本書の「黄金バランス」は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を元にしているそうです。ダイエットって、どこか非日常的というかイベント的というか、「ダイエットをしている私(すごい、えらい、頑張ってる、素敵)」というような言葉の装飾で、モチベーションを上げたいんですよね。
そういう意味でいえば、本書のダイエットは「地味」で「まじめ」。とはいえ「40代後半、運動なし」で「半年で10kg痩せた」という輝かしい実績があるのです。老けることもリバウンドもなく、ダイエット及び体質改善が可能なら、試す価値は十分ありだと思いませんか。
黄金バランスとは「一汁三菜」。細かいことはさておき、簡単な目安を本書からお伝えしますね。
・主食 … ごはんお茶碗1杯、食パン(6枚切り)1枚半
・汁物 … 味噌汁、スープ(野菜、たんぱく質)
・主菜 … 肉、魚、豆、(卵でも可)のいずれかに野菜を付け合せる
・副菜 … 野菜(たんぱく質があっても可)
・副副菜 … 野菜(いも類、果物、漬物など)※なくても可
この一汁三菜を1日3食いただきます。糖質制限マジックにかかっている人にとって、つい糖質をカットしてしまいたくなります。が、ここは本書を信じでバランス重視にしてほしいです。一汁三菜を意識するだけで、「体調がよくなった」「疲れにくくなった」など、体に変化がおとずれるようです。