
1999年から俳優活動を開始し、キャリア25年目となる真木よう子さん(40)にインタビュー。

「自分は芝居はできない。感情を本当に持っていく」と語る真木さんが、映画『アンダーカレント』の主人公を通じて、改めて感じた気持ちを振り返りました。
また、真木さんが最近考えるという「私自身の人生をきちんと生きたい」との思いも教えてくれました。
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――40代に入られましたが、いまは人生100年時代とも言います。真木さんがこれからの自分自身に期待していることを教えてください。
真木よう子さん(以下、真木)「私は結構いろんなことに興味を持ったり、好奇心があるほうかなと思います。それで、俳優業だけではなくて、いろんなことをやっていきたいなという願望も出てきています。とにかく、自分の人生の最後に“これって誰の人生だったんだろう”と、よぎることだけはないように気を付けたいと思っているんです」
――というと。
真木「たとえば、周囲のために、家族のために、ただお金を稼ぐだけだったとか。もちろんそれもひとつの人生ですし、それこそがその人の幸せならいいですけれど、私の人生ですから。愛する人を大切にしたいがゆえに自分をおざなりにしたり、自分のしたいことを我慢したり、自分の幸せを我慢するというのは、どうなのかなと。最近考えますね。私自身の人生をきちんと生きたいなと」
――好奇心は旺盛とのことですが、これまでを振り返って、真木さんが自分をより理解できた瞬間、出来事はありますか?
真木「正直、“自分はこういう人間です”というのは、まだきちんと言えません。ただ、こうした職業ということもあって、オファーをいただく役によって、教えていただくことはあります」
――オファーによってですか。
真木「はい。15歳から役を演じてきましたが、正義感の強い役や、かっこいい女性の役をいただくことが多くて。いっときは、もっとほかのタイプの役もやりたいと思った時期もあったんですけど、でも自分自身から出る部分も少し見透かされていたのかなとは思います。私自身、たとえば困っている人がいたら見過ごせないタイプですし」
――たしかに、そうした役が多い印象です。
真木「ただ、何が本当の自分なのかというのは、いまも分かりません。それに役者なので、いろんな役を入れる場所を空けておきたいですし、自分自身を限定したくないと思っています」