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松本穂香「真面目に受け止め続けると頭がおかしくなりそう…」名優にショックを受けた理由

 数々の映画やドラマに出演している女優の松本穂香さん。大の映画好きでもあるという松本さんが、名優ヒュー・グラントがサイコキラーを演じる脱出サイコスリラー『異端者の家』について語ります。

若いシスター2人を待ち受けていた異質な恐怖

松本穂香

松本穂香さん

 今回、わたしがご紹介させていただくのはヒュー・グラント主演映画『異端者の家』です。  雨の中、布教のために家々を回る若いシスター2人が向かったのは、森に囲まれた小さな一軒家。出迎えてくれた男性、リードの気さくさと、中に妻がいるという言葉に安心し、家の中に入ってしまう2人。  しかし、徐々に増すリードへの不信感、そして一向に現れない彼の妻。不安と混乱が増していくなかで、彼女たちを待っていたものとは……。

とにかくよく喋るサイコキラー

『異端者の家』

『異端者の家』より(以下同)

 A24×サイコスリラーということで、飛びついて観させていただきました。 『異端者の家』というだけあって、本当にその通り、ヒュー・グラント演じるリードの異端者っぷりが強烈でした。  拷問だったり暴力だったり、比較的わかりやすい(映画でよく描かれる)異端さではなく、正直観たあとも「???」が残るリードの思考回路。異端者リードは、とにかくよく喋ります。

人間らしい部分をますますかき乱される

『異端者の家』 沈黙でわからせてくるタイプのサイコキラーではなく、自論をまくし立て、混乱させてくるタイプ。喋る調子も小気味がよくって、ずっと聞いていられそうなんだけど、真面目に受け止め続けると頭がおかしくなりそうな内容ばかり。  だったんですけど、最終的に明らかになるリードの物凄く人間らしい部分を見させられ、ますます頭の中をかき乱される思いでした。  どういう気持ちになればいいのかわからないという謎の感情。「いっぱい語ったわりにそこかよ~!!」という人間らしさを鼻で笑えばいいのか、そう思わされたこと自体も映画の道順通りに私が進んだ結果だったのか。
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理解できないほど恐ろしいのに…
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