
Harry Styles「Harry’s House」(Sony Music Japan International)
そんなグクのスター性を考えたとき、ポップアイコン的な意味でもハリー・スタイルズとの比較が出来るだろう。イギリスの男性ボーカルグループ「ワン・ダイレクション」でアイドル的人気を誇ったハリーも現在29歳。
今年の第65回グラミー賞では最新アルバム『Harry’s House』が、アルバム・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。この瞬間、彼はデヴィッド・ボウイ並の新たなポップスターに君臨することになった。
同賞授賞式の中継映像を見ていて、ハリーにおごる様子はないし、誠実そのもの。礼儀正しいグクにしろ、どうも現行のポップスターたちは行儀よく健康的なたたずまいが特徴的。不健康で破天荒なロックスターたちが君臨した過去の音楽シーンとは時代が変わったのである。
「Seven(feat.Latto)」で一週間毎日、愛を囁くという熱烈なリリックによってファンをとろかすグクは、新時代のニュースターだ。ハリーのようにグループアイドルからソロアーティストとなった彼が、K-POPアーティストとして史上初のグラミー賞の栄冠に輝く日も近い。
<文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修
俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:
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