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「私なんかが精神科に行っていいの?」自分では気づけない“限界のサイン”は意外なところに<漫画>

自分が自分のしんどさに気づいて行動することが大事

益田:【心の病】はこうして治る まんがルポ 精神科医に行ってみた!』の中では、簡単な「限界のサインの見分け方」を項目で表していますが、人によって症状にムラがあったり、日によって違いが出ることもあるはずです。 だからこそ、必要以上に耐えたりせずに、自分が自分のしんどさに気づいて動いてあげることがとても大事になります。 青山:私も、過去に職場の人間関係や激務でメンタルが打ちのめされ、部屋のすみにスマホを投げ捨て、ほぼ一日中部屋のカベを見つめて過ごす」という生活をおよそ1か月近く過ごしたこともありました。 「パフェ食べてカラオケ行っときゃストレスなんて減るでしょ!」「やけ酒じゃー!」と世間一般でよくいわれる息抜きをして、ストレスを減らした“つもり”でいたのです。でも、実際は減っていなかった。

『自分をちょっと査定にだしてみようかな』の気軽さで受診を

青山:しんどさってゆっくり時間をかけて、確実に心と体を蝕んできます。たとえば、ある日突然空気がなくなったらパニックになるけれど、徐々に酸素濃度が減らされていく感覚に近いかも知れません。  益田先生も仰っていた、「クリニックに行く感覚は、『自分をちょっと査定にだしてみようかな』それくらいの気軽さでもいいんですよ」という言葉は、当時の自分にも聞かせてあげたかったなあ。 <文/青山ゆずこ 撮影/山川修一> 【益田裕介】 早稲田メンタルクリニック院長。精神保健指定医、精神科専門医・指導医。防衛医大卒。防衛医大病院、自衛隊中央病院、自衛隊仙台病院(復職センター兼務)、埼玉県立精神神経医療センター、薫風会山田病院などを経て、早稲田メンタルクリニックを開業。YouTubeチャンネル「精神科医がこころの病気を解説するCh」を運営し、登録者数45万人を超える。患者同士がオンライン上で会話や相談ができるオンライン自助会を主催・運営するほか、精神科領域のYouTuberを集めた勉強会なども行っている。著書に『精神科医が教える 親を憎むのをやめる方法』(KADOKAWA)、『精神科医の本音』(SBクリエイティブ)など 【青山ゆずこ】 フリーライター、マンガ家、原作者。おもに週刊誌や月刊誌で活動。「マジメなことは面白く、面白いものはマジメに」がモットー。2011年からおよそ7年間“夫婦そろって認知症”となった祖父母との同居を通してヤング・若者ケアラーに。著書に『ばーちゃんがゴリラになっちゃった。』(徳間書店)など。突如庭に産み落とされた、へその緒がついた猫のお世話に奮闘した漫画『へその緒がついた赤ちゃん猫を拾った!だけど医師の「厳しい言葉」で目の前が真っ暗に(前編)』『「赤ちゃん猫のお世話で、1ヶ月休みます」仕事相手に伝えたら…“意外すぎる反応”に驚いた(後編)』 X(旧Twitter):@yuzubird
青山ゆずこ
漫画家・ライター。雑誌の記者として活動しつつ、認知症に向き合う祖父母と25歳から同居。著書に、約7年間の在宅介護を綴ったノンフィクション漫画『ばーちゃんがゴリラになっちゃった。』(徳間書店)、精神科診療のなぞに迫る『【心の病】はこうして治る まんがルポ 精神科医に行ってみた!』(扶桑社)。介護経験を踏まえ、ヤングケアラーと呼ばれる子どもたちをテーマに取材を進めている。Twitter:@yuzubird
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