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靴下を脱ぎ散らかし、料理をゴミ箱にポイ。“最強にイラッと来る夫”はどう生まれた?話題のドラマ・プロデューサーが語る

 現在放送中の、MEGUMIが企画・プロデュースを担当しているドラマ『くすぶり女とすん止め女』(テレビ東京系、火曜深夜24時30分~)。モラハラ夫の武(勝村政信)に虐げられている49歳の専業主婦・郁子(西田尚美)と、何をするにも1位にはなれずに自信が持てない25歳会社員・ほのか(香音)の奮闘が描かれている。
「くすぶり女とすん止め女」

Ⓒ「くすぶり女とすん止め女」製作委員会 design by れもんらいふ

存在感が強すぎる、最低のDVモンスター・武

 そんな2人の主人公以上に存在感を発揮しているのが武だ。夫の健康を気遣って郁子が作った豆腐ハンバーグを「君は亭主に、豆腐が混ざったハンバーグまがいのものを食べさせようとするのか」と言ってゴミ箱に捨てたり、イライラした際にはサンドバッグを殴って家族を威圧したりなど、多種多様なDVムーブを常に見せている。
「くすぶり女とすん止め女」

Ⓒ「くすぶり女とすん止め女」製作委員会

 どのようにして武というDVモンスターは誕生したのだろうか。本作のプロデューサーを務め、テレビ東京配信ビジネス局配信ビジネスセンターに所属する原口真鈴さんに、本作のキャスティングや武というキャラの見せ方など話を聞いた。 【前回記事】⇒離婚発表の人気女優が手がけるヒットドラマ、プロデューサーが明かした「“奇妙なサブタイトル”に込めた思い」

ハマり役の2人はどうキャスティングしたのか

 まず郁子のキャスティングの背景として、「郁子役の西田さんはこれまで多くの母親役を務めていますが、全ての母親役に個性豊かな色がついていることが印象的でした」と話し始める。 「郁子も専業主婦として家事育児をキチンとこなしていますが、ちょっと世間とズレた感覚を持っています。難しい役どころではありますが、西田さんに郁子を演じてもらえたら、郁子の個性をチャーミングで愛される人に色付けてもらえるのではと感じてオファーしました」
原口真鈴さん

『くすぶり女とすん止め女』プロデューサーの原口真鈴(テレビ東京)さん

 次にほのか役を香音が担ったことについては「2023年4月から放送されたドラマ『ガチ恋粘着獣~ネット配信者の彼女になりたくて~』(テレビ朝日系)に出演していた香音さんは、可愛いのに報われない女性を演じていました。発狂するシーンなどもあり、その時のインパクトがすごく、ふと『ほのかと似ているかも』と思いました」という。 「香音さん自身の性格などを周囲に聞いた時、“地に足がついている女性”というか、『世間の温度感を肌でしっかり感じている人なんだな』ということを知りました。実際に会って話してみると、大学のお友達と遊んだり一緒に授業を受けたりと、一般的な学生らしい生活を過ごしていることがわかり、『Z世代のほのかの気持ちをしっかり乗せてくれるのでは』と思ってキャスティングしました。2人ともハマり役だなと思っています」
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ボツになった“幻の武”も存在していた
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