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「最終目的」が怖すぎる、25歳の“不倫純愛”。相手の“奥さん”に近づき家に上がった後は|ドラマ『泥濘の食卓』

父への怒りを燃やす息子、笑って不倫を隠す父親

 ふみこから深愛に、日曜夜の食事会への招待がくる。夫と息子を紹介させてください、と。深愛は那須川から「深愛ちゃんに断られて、また妻が泣くようになるのがつらい」とメッセージを受け取る。だから来てほしいと。 『泥濘の食卓』 ふみこと那須川が並び、那須川の前に深愛が座る。深愛の足を、那須川の足が撫でていく。そこへ戻ってくる息子のハルキ(櫻井海音)。自分が想う深愛は、父の不倫相手だと疑っているハルキは、鍋を囲む食卓で父を見ながら「コイツ、殺す」と内心でつぶやいている。このハルキの反抗的な目と、目尻にシワをよせつつ笑う人のよさげな父との対照がまた怖い

まさに「救われない食卓」

 それにしても、妻と浮気相手、そして父の浮気相手に心を寄せている息子。この4人の食卓は、まさに「救われない食卓」である。  だが深愛は、「なんて温かいんだろう。これが家族、これが幸せ」と思い込んで心を酔わせている。齊藤京子の、どこか浮世離れした心の表現が演技なのかどうか、もはやわからなくなってきた。今後、深愛はどうなるのか、ふみこと那須川の夫婦関係は、そして同級生に粘着されて深愛に救いを求めたいハルキは……。怖いけれど、やはり続きが見たい。 【第1話ふりかえり】⇒枯れたおじさんと不倫する、田舎住み25歳女性の胸のうち。“純粋に”恋に突っ走る恐ろしさ|ドラマ『泥濘の食卓』 【第2話ふりかえり】⇒好きな男の子に「レイプされそうになった」と噂を流す少女。その“とんでもない理由”にゾゾッ…|ドラマ『泥濘の食卓』 【第3話ふりかえり】⇒心を病んだ奥さんに、夫の不倫相手が接触。病院に押しかけ“恐ろしいウソ”で話しかける|ドラマ『泥濘の食卓』 <文/亀山早苗> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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