「自分が相手に興味を持つ努力をしたのかと言われれば、できていなかったと思います。だからお互い様ではあるのですが、私の会った方はこのパターンが多かったですね。友情結婚で定義されていたイメージとはギャップを感じ、
仮に成婚したとしてもお互い会話もなく部屋に直行するイメージしかできず、退会しました。
ストレートの方からすれば、ただの契約結婚なのに期待を持ちすぎだと思われるかもしれません。最初から契約結婚という名目なら割り切れるのかもしれません。
ただ、この形態でうまくいっているのは、相手のことを考えられて、とにかく話し合いを多くできる方たちなんだと思います」

恋愛感情がないとはいえ、結婚となると一緒に暮らして人生を共にしていくので、お互いに「この人となら」と思える相手でないと成立しません。
たくさんは私が執筆した過去記事も読んでくださっていて、
ある記事に共感したと話してくれました。
それは、両親のプレッシャーや周囲の結婚に気持ちを急かされて「お金持ちでもイケメンでもない普通の人でいいから結婚したい」と言いながら婚活する女性が、今のままでは誰とも結婚できないと気づく、という内容のものでした。
どういったところに共感したのでしょうか。
「世間体や両親からのプレッシャーに対する気持ちは、あの記事に出てきた方と全く同じです。
自由気ままな生活を手放すのが怖いという気持ちにも共感しました。記事の方はストレートの女性で、普通の結婚を目指して婚活していると思いますが、私のように性的マイノリティと呼ばれる人たちでも、同じような悩みを持つ方は相当数いると思います」
異性愛を前提とする一般的な結婚も、結婚という目的は同じ者同士が集まっていますが、なかなかうまくいかずに悩んでいる人が山ほどいます。友情結婚を目的とした結婚相談所も、登録する人たちのゴールは共通だとしても、やはり同じように悩みが出てくるものなのですね。
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友情や相手への尊敬といった気持ちのつながりに重きを置く友情結婚は、合理的な結婚の形であるのかもしれません。従来の結婚に対して違和感があるという方も、固定概念にとらわれずに自分らしく結婚を選ぶための一つの手段として、今後もっとこの概念が広まっていけばいいなと思います。
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<取材・文/田中亜依>
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恋愛・婚活コンサルタント、デートコーチ。婚活歴10年、婚活に700万円を投資。マッチングアプリ、結婚相談所、合コンで600人以上の男性と出会い結婚。この経験を生かし、国内最大手結婚相談所にて「また会いたくなるデート方法」などのセミナー講師として活動。Twitter:
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