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女性にとって“彼氏の女友達”が許せない本当の理由。浮気の可能性ゼロでも辛いのは

彼氏の女友達に「どうあがいても勝てない」部分

 まず峰子は、同性の友達でしか補えない栄養素はあるが、その一方で異性の友達でしか補えない栄養素は恋人(パートナー)でも補える、と解釈している。もちろん、異性の友達からしか得られない栄養素が存在していることを頭では理解しているが、それでも「ゆくえに“同じ女”として負けた」という敗北感を覚えずにはいられない様子。 『いちばんすきな花』 まだ浮気の可能性があれば、恋愛対象という“リング”でゆくえと戦うことができ、対抗する手段は存在したはず。しかし、赤田がゆくえに恋愛感情を抱く気配はない。峰子もその可能性が全くないとわかっている。だからこそ、ゆくえと赤田が友達でいることで「ゆくえにはあって、自分にはないもの」が確実に存在していることを突きつけられるため、彼女のことになると声を荒らげてしまうのだろう。

峰子は友情というものを見下している?

 峰子の「自分だけの栄養で赤田を育成したい」という願望には、“恋人は友達、少なくとも女友達の上位互換”という意識が背景にあるのかもしれない。言ってしまえば、友達という関係性を下に見ていることが影響している。だからこそ、婚約者の自分ではなく、格下である友達に満たされることが我慢ならないのではないか。  本作では友情が恋愛よりも雑に扱われている瞬間がちょくちょく映し出され、その度に登場人物がそのことに対する不満を口にしている。峰子の言動は間接的ではあるが、友情を雑に扱っているからこそのものなのだろう。友情という関係性を見下さず、雑に扱うことを止めた時、峰子は何とも言えない敗北感から解放されるのかもしれない。 【Amazonでも好評発売中!】⇒『いちばんすきな花 シナリオブック 完全版(上)』の詳細はこちら 【関連記事】⇒結婚して会わなくなった男友達とバッタリ。別れ際の“一言”が切なくも最高|ドラマ『いちばんすきな花』 <文/望月悠木>
望月悠木
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):@mochizukiyuuki
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