集団ヒステリーは商品不足だけでなく、他県への移動に対する人々の行動にも表れていたようです。神奈川県在住の吉田さん(仮名・38歳)は、コロナの引きこもり生活に疲れて、リフレッシュのために県内の箱根方面へドライブに出かけたそうです。

密を避けるため車での移動で、人の多い場所を避けて行ったため、何ら問題ないと考えてのことでした。
「久々の外出でリフレッシュしたかったんです。お土産屋さんや食べ物屋さんは休業中のところも多く、開いていてもガラガラ。それでもドライブでリフレッシュできたので、来てよかったなと思っていました。
でも、あるお土産屋さんの駐車場で休憩していた時、何やら視線を感じたんです。そこには、
なんとなく睨んでいるような表情でわたしを見ている人がいました」
まともな大人のやること? 「コン」と音がして見てみると
なぜジロジロ見られるのか不思議に思っていましたが、吉田さんの車は、引っ越し前のナンバーのままで、
都内のナンバープレートが付いていたのです。どうやら県外から来た迷惑者として認識されてしまったようです。
「
東京から来ている人は特に嫌がられると聞いていたので、誤解されたのかなとは感じました。けれど、わざわざ言い訳しに行くほどでもないと思ったので、早めに去ろうと車を出しました。すると発車してすぐに『コン』という音がしたんです。
後から車を降りて見てみると、どうやら石を投げられたようで、車に小さな傷がついていました。理由はどうあれ、知らない人の車に石を投げるなんて、まともな大人のやることでしょうか。とてもショックでした」