Entertainment

NHK『大奥』、母の愛を自分のものにしたかった和宮と、正気を失い始めた毒親の切ない皮肉

和宮と家茂は魂の伴侶だったに違いない

大奥(C)NHK

大奥(C)NHK

そして和宮の目の前に、土産の袿と打掛が届く。「これでええ? ま、かもじ(添え髪のこと)はないけど」と、涙を流しながら打掛を羽織る和宮の姿に、こちらも涙が止まらなかった。 「徳川とか、この国とか、そんなんどうでもようない? そんなんは争うことが大好きな腐れ男どもにやらして、私らきれいなもん着てお茶飲んで、カステラ食べてたらそれでようない?」と家茂に話しかける和宮。むせび泣く和宮の「あほやろ」が胸に響く。床の間には、生涯添い遂げる象徴と言われる、2羽のタンチョウの置物が飾られていた。ふたりは、ソウルメイト(魂の伴侶)だったに違いない。 最終話の予告編では、「江戸の町には傷ひとつ付けんといて!」と強い口調で言い放つ和宮の姿が。そこには、和宮と共に家茂がいるように見える。 <文/望月ふみ>
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
1
2
3
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ