「そういえば他の人からも『明るい色も似合うよ』って言われたことありましたね」
「遠回しにアドバイスしてくれる人がいたんですね。
それって明るい色も似合うというより、明るい色を着ろってことだったのでは?」
「さぁ、どうなんでしょう」

せっかく遠回しに助言してくれる方もいたのに、由美子さんにはあまり響いていないようでした。元々、服は楽かどうかで選ぶことが多く、Tシャツ、パンツ、スニーカーが多いそう。
パンツの中にはダメージジーンズもありました。
スタイルのいい若者ならおしゃれに見えるのでしょうけれど、体型が崩れた40代女性がはくとただのボロなのです。
「もうこれは若すぎるからやめよう」
「若すぎるとか言われたことないです」
「そりゃ、仕事とかで今後も付き合いがある関係なら、服装が若すぎなんて言わないよ!」
「そういうことですね。言わないけど、私の恰好って年相応じゃないんですね」
すこしは分かってもらえたようです。
白い服をユニクロで購入して写真を撮り直した由美子さんから「
どの写真もパッとしないけど、この写真を登録して問題ないでしょうか?」と連絡が来ました。
見せていただいた写真は、今の由美子さんそのものです。

「問題ないですよ。その写真でお会いする男性は、写真詐欺とは思わないはずです。この写真で登録しましょう。もっといい写真にしたいなら、健康管理のためにもダイエットしてはどうでしょうか」
「やっぱり4年前より太ったってことですね。結婚するために頑張れるか分かりませんが、健康のためにはなるので考えてみます」
これが仕事なら、5年前の写真でも問題はないのでしょう。でも婚活ではどうしても最初に外見で判断され、若い人と比較検討されるのです。それなのに、由美子さんに限らずアラフォー以降の男女は平気で“昔の写真”を使って婚活してしまうことが珍しくありません。
本人だけは、「変わっていない」つもりなのです。実際に会った途端に相手のモチベーションが下がるのは、ほぼ自分が写真詐欺をしていると思っていいです。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
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<文/菊乃>
菊乃
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:
@koakumamt